□君を奪う
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静かな夜。

グレートフォックスの中は寝息しか聞こえない。

その中で、黒い陰がうごめく。

金色の眼が光った。

どうやらパンサーのようだ。

見事に不法侵入を果たした彼はある部屋を探す。




ウィーン…

無機質な機械音と共にパンサーが部屋に入る。

ベッドに寝ているのはファルコ。

夜中、不法侵入で寝込みを襲う、
かと思いきや、
彼は愛おしそうにファルコを見つめる。

すなわち、夜這いしに来たのだ。

パンサーは、ファルコに惹かれていた。

クリスタル目当てに不法侵入を繰り返していたが、

フォックスとクリスタルは恋仲に。

それを何気なくフォローしてくれていたのがファルコ。

いつしかファルコに魅力を感じるようになったのである。

「おい…おい、トリ」

「んー…トリじゃ…ねー…」

聞こえてんじゃん。

パンサーはファルコに近づき、囁く。

「すいませーん、起きてー」

「…」

「トリさーん」

あてもなくぶらぶらしていたパンサーの尻尾が
何気なくファルコの首筋をかすめる。

「んッ…やめ…っ」

…エロい。

パンサーはもう一度呼びかけた。

「おーい、今凄くムラムラしてんだけど、
ヤっちゃっていいかな?」

「ん〜…」

曖昧ながらも返事は返事、とパンサーはファルコの口に吸い付いた。





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