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□夢が覚めたら
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疲れ切った体をベッドに横たえて瞳を閉じる。すると君に会えるから…遠く離れていても瞼の裏には君が居るから…
「獄寺君…おやすみ…。」

「10代目…好きです。愛してます!!俺が帰ってきたら返事…聞かせてくれませんか?」

大人びた君の真剣な表情……。
分かってたよ?そんなこと……。
俺だって好きだった…ずっと前から…

「うん。じゃあ、早く帰って来て。無事な獄寺君の……隼人の姿を見せてっ」

二人きりの部屋の中……
リボーンからの指名で悪化したマフィア間の問題を解決することになった獄寺君。ボンゴレを発つ前に俺の元に来てくれた。離れることに淋しさを隠し切れなかった俺にはとても嬉しかった。

自分の想いの半分を言葉で……
後の半分は目の前の体に抱き着くことで伝えた……

でも、獄寺君が求めた本当の答えはまだ俺の中……

その前日の日をいつも夢で思い出す。
君は優しかった。
あの時だって…
俺が寂しくないようそっと約束を残してくれた。君が思った通り、今の俺の支えはそれだけ…。

だけど、俺はどうして言えなかったんだろう…

その背に…
『行かないで…。』
…て。
『俺も愛してるから!!』
…て。

伝えてないことなんて一杯あったのに…

「はや…と」
夢の中でそっと名前を呼んだ……。
それに答えるように頬を撫でる感触…。

これは、きっと風だと良い聞かす。
何回でもあったことだ……
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