里緒's作品
□たまには、ね。
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「あー・・・あちぃ・・・。」
セミが五月蝿く鳴いている、八月の午後。
政宗は、陽射しを恨めしげに見上げながら 住宅街を歩いていた。
「ったく・・・。なんでこんな日に届けモンなんか しねぇといけねぇんだ・・・小十郎ォ・・・後で覚えてろよ・・・。」
ブツブツと使用人への 文句を並べながら、手の中にある届け物を見る。
いっそ これを公園とかにあるごみ箱に捨てて 帰ってしまおうか。どうせ困るの小十郎だけだし、別にいいんじゃね??
そんな考えが浮かぶ程、陽射しは強かった。
というか、政宗は本気で、近くにある公園へ向かっていた。
その時、
「あ、政宗殿!!」