紫隻鬼愛
□あっちとこっち
1ページ/7ページ
「あっちの政宗はまともだよな〜」
いきなり慶次が言った。全員が、はぁ?という顔をした。
「あっちってどっちよ?」
政宗・幸村・小十郎を代表して佐助が問う。
「戦●無双」
慶次の答えに政宗以外があ〜となった。
「Hey!聞きずてならねぇな!どういう意味だよ」
文句を言う政宗に全員が冷ややかな視線を向ける。
「な、なんだよ。…あっちの政宗はガキじゃねぇか。俺のようなnice guyと比べたら可哀想だぜ?」
自信過剰な政宗を慶次は無視した。
「そういや最近、新しくそば屋が…」
「無視すんな!大体、お前だってあっちの慶次に負けてんじゃねぇか!!」
「どこがだよ!」
この言葉にはすぐに反応する慶次。
「傾きっぷりとか器の広さとか、smartさにおいてだよ」
「あ?なんだよ、すまとって」
「“かっこよさ”」
「殺すよ!?それにかっこよさで負けてんのは幸村だろ!!」
怒りつつ、矛先を幸村に変えようとする慶次。存外、気にしているのかもしれない。