紫隻鬼愛

□見ろ
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「元親、I love you」
「うっせぇ、邪魔すんな」

放課後、赤点を取ったがために数学のプリントと格闘している元親。そしてそれを邪魔するのは恋人の政宗である。

「なぁ」
「……」
「My honey」
「……」
「Hey kitty?」
「だぁぁっ!うるせぇっ!つかうぜぇっ!!」

帰れと言ったのに耳を貸さず、前の席からひっきりなしに話しかけてくる相手に怒鳴る。

「Honeyがさっさと終わらさねぇからだろ」
「誰のせいだよ……仕方ねぇだろ、問4が解けねんだ」
「It is an easy problem to solve」
「……あ゙あ゙!?」

英語も不得手な元親には何を言っているのか分からない。

「“それは簡単に解ける問題だ”」
「殺すぞ」

体育以外で得意な教科といえば図工(小学生?)な彼はカチンときた。

一応化学や生物の実験系なら見事にこなすが、悲しいかな、それは成績には反映されていない。

元親はいわゆる“本当の意味で頭は良いが、学校の勉強はね…”というタイプである。




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