里緒's作品
□たまには、ね。
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振り向くと、そこには愛しい人。
「・・幸村!!!」
コンビニ袋を持っているところを見ると、どうやら買い物帰りのようだ。
「何してるんですか?」
「AHー・・・ちょっと届けモン・・・(を、捨てようとしているところ)」
「そうですか・・・暑いし大変ですよね・・・。」
幸村は少し考えて、それから そうだ!と 思い付いたように言って、コンビニ袋を探って、何かの飲み物を出す。
「これ、よかったらどうぞ!」
「え、あ、ああ・・・。
Thank you・・・。」
飲み物を政宗に渡すと、幸村はにっこり笑った。
(!!!! 可愛いっ・・・!)「じゃあ、私はこれで。」お辞儀をして、幸村は走って行った。
幸村が行ってから、政宗は飲み物を見た。
「・・・苺ミルクって・・・まぁ、アイツらしいか・・・。」
開けて、一口飲む。
「・・・甘っ!!!」
甘い物は余り好まないが、先程の幸村の笑顔を思い出す。
「・・・まぁいいか。」
そして、持っていた届け物を見る。
・・・幸村に会えたし、ちゃんと 届けてやるか。
甘い物を飲んでみるのも、暑い日に出掛けるのも。
たまには 悪くないかもしれない。
END