里緒's作品

□たまには、ね。
2ページ/2ページ

振り向くと、そこには愛しい人。
「・・幸村!!!」
コンビニ袋を持っているところを見ると、どうやら買い物帰りのようだ。
「何してるんですか?」
「AHー・・・ちょっと届けモン・・・(を、捨てようとしているところ)」
「そうですか・・・暑いし大変ですよね・・・。」
幸村は少し考えて、それから そうだ!と 思い付いたように言って、コンビニ袋を探って、何かの飲み物を出す。
「これ、よかったらどうぞ!」
「え、あ、ああ・・・。
Thank you・・・。」
飲み物を政宗に渡すと、幸村はにっこり笑った。
(!!!! 可愛いっ・・・!)「じゃあ、私はこれで。」お辞儀をして、幸村は走って行った。

幸村が行ってから、政宗は飲み物を見た。
「・・・苺ミルクって・・・まぁ、アイツらしいか・・・。」
開けて、一口飲む。
「・・・甘っ!!!」
甘い物は余り好まないが、先程の幸村の笑顔を思い出す。
「・・・まぁいいか。」
そして、持っていた届け物を見る。
・・・幸村に会えたし、ちゃんと 届けてやるか。

甘い物を飲んでみるのも、暑い日に出掛けるのも。
たまには 悪くないかもしれない。
END



前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ