紫隻鬼愛
□見ろ
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「……くそっ、なんで俺はできねぇのにお前はできんだ…」
再び紙に立ち向かうも、勝てそうもない元親は目の前のだいたい成績五位以内にいる男を睨んだ(たまにサボったり居眠りでそれは素敵な点を取ったりする)。
「それはお前、俺がperfectだからだろ」
言いながら、パチンと目をつむる。
元親はしばらくしてから「ああ、ウインクか……」と思った。
眼帯をした奴がウインクしても、はっきり言ってまばたきか、ただ目を閉じただけにしか見えない。
それを理解していない人間のどこがperfectなのか。元親はあほらしくなって、またプリントへ意識を向けた。
「……………なぁ」
30分ほど経った頃、静かだった政宗がまた口を開いた。
「……」
問題は残すところ後2問な元親はやはり無視した。