永遠の小夜曲(セレナ-デ)

□12日『女子高生探偵』
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そして、息が切れるまで走った。と言っても、俺のスペックではあんまり走れてない。
「ぜえ…ぜえ…ぜえ…」
「…はあ…はあ…なんで逃げたのよ?」
「くぅ…君子…危うき…にぃ…近寄らずぅ…だ…」
「犯人だったらどうするのよ!?」
「ぎゃ、逆に聞くが、犯人どうするんだ!?通り魔の被害者は全員死亡!やられたら、痛いじゃ済まないぞ!」
「そんな簡単に私が負けるわけないでしょ!ぐうたら過ごしてるアンタと違うんだから!」
「じゃあ何部だよお前!?」
「……オ…オカルト研究会」
千尋は俯きながら言う。
「ははははは!文学部って!しかも『オカルト研究会』って部でもねえじゃん!だっせえ!」
俺は指を差して大笑い。
「仕方ないじゃない!部と認める程の活動レベルに達してないって言うんだもん!だから笑うなあ!!」
顔面にパンチ。
「ぎゃあ!」
背後の何かにぶつかり、後ろに倒れる。
「いてて…結構本気で殴るなよ」
「軟弱ね、まだ50%も出してないわ」
「なん…だと…?」
「いいからそこ退いてあげなさい。困ってるわよ」
「え?」
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