永遠の小夜曲(セレナ-デ)

□12日『女子高生探偵』
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俺は自分のいる所を確認する。俺の下に誰かが倒れていた。
「わわっ!すみません!大丈夫ですか!?」
俺は慌てて誰かの上を離れる。
「いえ、私は大丈夫です」
女性。白と紫の中間の髪の色、顔立ちからして外国人だろう。
「本当に大丈夫ですか?頭とか打ってません?ほら、何『無関係〜』みたいな顔してやがんだ実行犯!さっさと謝れ!」
俺は千尋を引っ張り、無理矢理頭を下げさせる。が、抵抗をしてなかなか頭が下がらない。
「私は悪くない。アンタが私をバカにするのが悪い!」
「負けを認める勇気!」
俺は両手で頭を下げさせる。
「諦めない勇気…!」
千尋は頭を自ら下げ、俺の両手から逃れる。
「私の勝ちね」
偉そうに胸を張る。この外人さんと比べると…千尋が可哀想だ。関係ないけど。
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