永遠の小夜曲(セレナ-デ)

□13日『天使』
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今日は朝早く起きた。理由は一つだ。あいつからの、伊達からの電話。
いまいち覚えていないのだが、羽衣の話ではそうらしい。
俺が伊達との話している時、『宝探し』がどうのとか言っていたらしい。
それで調べてみると、今日は学校でレクリエーションみたいのがあるらしい。
内容は、同校生徒、他校生徒、家族、親戚、友人、誰とでもコンビを組んで、学校に隠された宝を探すとかなんとか、ふざけた祭りである。
忘れていたのは、行くつもりが一切なかったわけではない。
寝てて先生の話を一切聞かず、プリントは帰ったらすぐ処分する人間だからである。

宝探しという訳で、俺は燃えているのだが、そもそも誘われなければ行くタイプでもない。
伊達も行くタイプではない筈だが、きっとエンジェルさんと行くんだろう。
だとしたら行く必要は一切無いんだが…

『星斗。出逢いが――』
以下略だ。というわけで出動したわけだが…
早く来すぎた。
そして――

「制服に着替えて家を出たと思ったら、学校まで来て何もしないなんて、何しにきたよ?」
姉貴が付いてきた。
「早く来すぎたんだよ。あんたこそ何してんだよ?」
「弟の手伝いをしに来たんだよ」
「帰れよ」
「ガーン!帰るとするよ。今度はこっそり付いていこう」
姉貴は怪しげな事を口走って去っていった。
俺も時間潰しにどこか行こうかな?そうだ、『ぶらり泉市の旅』をしよう。
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