せいやの小説
□コイキュー
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序章
好きな相手を振り向かせてくれる恋のキューピット。
そんな存在、信じる人はとても少ない。
だが、5月29日日曜日の昼下がり。
宮城県にある一会中学校の校庭にそれ存在はした。
「はぁ…、はぁ…。なんで僕がこんな事をやらなきゃならないんだろう?」
高い木の上の方に、その少年がいた。
少年は保志恋次(ホシレンジ)という一会中学校の一年生であった。何故少年が木登りをしてるか。
その理由は遡る事二週間前の話だった。
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