永遠の小夜曲(セレナ-デ)

□12日『女子高生探偵』
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俺は千尋と共に仙台のファミレスにいた。理由は最近起きている事件が関係していた。
ん?『さっきのはなんだ?』だって?全くなんの話だ。『女子高生探偵・城戸千尋』なんてなかったんだよ。
「それで、なんでまたファミレスなんだ?」
俺はコップに入ったコーラをストローでかき混ぜる。
「理由はどうでもいいでしょ。というか理由なんてない。利便性を重視しただけ」
「そうっすか。それより、話を戻していいか?」
俺はコーラをかき混ぜる手を止め、ストローを取り出す。
「私が話してるんだから私が戻す」

「念のためもう一度最初から説明するわね。星斗はバカだからもう忘れてるだろうし」
「失礼な奴だな。じゃあ俺が説明してやる。最近、仙台で通り魔殺人事件が起きている。しかも犯行は白昼堂々で、手がかりもない。そんな難事件を『女子高生探偵・城戸千尋』が解決する!って話だろ。少し寒い」
「寒いんだったら縄でグルグル巻きにして炎天下に放り込んであげるけど」
「ごめんなさい」
「分かればいいのよ分かれば」
「でもなんで調査?つーかどうやって調査するのさ?」
「楽しそうでしょ?」
「犯罪解決で楽しめるならいいが、間違っても愉快犯になるなよ」
「大丈夫、倫理観なら人一倍だから」
倫理観が人一倍な奴が幼馴染みに脅迫文を送るかね。
「さて、どこに行くんだ?」
「最初の事件現場よ」
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