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□ウエディング・ドリーム
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好きだ好きだと言った暁には、
その呪縛から逃れられなくなるもので。

<チクタクチクタク…>
お昼過ぎ…眠気を誘う時間…
応接室の黒光りソファという日溜まりに…
なんとも言えない幸せを見出す私…

すぐそこには…
天使な容姿の悪魔な彼氏がいるわけで…

その彼氏は…
なんだか分厚い資料をペラペラと無表情で捲っている…

それを見るのも…なかなか好き。

たまにチラリとこっちを向いて…
軽く微笑するのも好き…。

「ねぇ、恭弥…」
「なんだい?」
「なんでもない…」
「ふぅん…」

名前を呼ぶのは…
眠りに落ちる前の子守唄の代わりに…
大好きな低音ボイスが欲しいからで…

最初は「用もないのに呼ぶな」って怒られたけど…今では恭弥もわかってるようで…
聞き流してくれるから嬉しい。

「おやすみ、名無しさん…」
「ふ…ぅん…」

夢をみました…

恭弥は真っ黒のタキシードで…
私に手を差しのべてる…
私はその手をとって…
二人で教会の外に走り出していく…
外には水平線の先まで続く菜の花畑が広がっていて…
恭弥は幸せそうに微笑んでいたの…

二人きりの結婚式…

左手の薬指に輝く指輪が…
二人の永遠の誓いを物語っていた…


〜おまけ〜

きっとそれは現実になるよ。

本気に?

君が望むならね…

もちろん…!

二人の物語りは…
まだ始まったばかり…

〜END〜

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