もう夏かぁ……。
気がつけば7月。
もうすぐ夏休みではないか。
あたしのクラス、3年B組は特に変わったクラスではなく、なんか目立つ頭の男子が二名ほどいるだけ。
仁王雅治と、丸井ブン太。
しかもあたしの席はその2人のちょうど間。
両隣がその2人なのだ。
「なぁあき」
「なに?」
「お菓子ない?」
「何であたしにたかるのよ。持ってないわ」
「ちぇー、あきなら持ってると思ったのに」
と言って机に突っ伏すブン太。
「はぁ〜…腹減ったぁ」
「よ、よかったらあたしのお弁当食べる?あたし元々そんな食べないし」
「ほんとか!?…あーでも、悪ぃよ?」
「気にしないで食べていいから」
「ん、サンキューな」
ブン太とはいつもこんなやり取りしかしない。
一方仁王とは──。
「のぉあき。うちのテニス部の後輩があきのこと好いとるらしいぜよ」
「えっ…そんなの困る」
「プリッ。嘘じゃき」
「またからかったなぁっ」
「怒った顔も可愛いのう」
「もー気色悪いよ〜……」
「ハッハッハ」
仁王とはいつもこんな感じでからかわれている。
2人と仲がいいのは、確かであるのだが。
その夜──
ピピピッ
メールの受信音だ。
あれ……2件いっぺんにきてる…。
みるとブン太と仁王からだった。
ブン太から『今度、夏祭りがあるんだけど、一緒に行かねぇ?』と。
仁王は『俺と花火大会いくか?』と短文。
まさか2人から誘われるとは思ってなかったから…どうしよう。
でもやっぱりあたしは………
▼ブン太とお祭りに行きたい⇒3ページへ
▼仁王と一緒に花火が見たい⇒5ページへ
>