PLAYERSU

□あなたの弱み
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みくさんが彼氏と別れた。

そう噂で間接的に聞いたのはつい昨日のこと。

僕はずっと、2人のことを見てきたから、最近喧嘩ばかりしていたことや距離を置いていたこともなんとなく気がついていた。

振ったのはおそらく彼氏のほうだと思った。

それは、誰かに聞いた話とかじゃなくて、単に見てしまったから。今朝、みくさんの泣いている姿を。


朝練を終えて教室に向かう途中、廊下の隅にみくさんがいたから声を掛けようとした。でも、出来なかった。みくさんは、泣いていた。





当然、僕としては気にかけないわけがなくて。

授業も出てこなかったから、なおさら心配になってきてしまう。


「あの…すみません」
「うあっ!黒子くん。なに?」
「みくさん、どこにいるかわかりますか?」
「ん〜…多分、保健室じゃないかな」
「ありがとうございます」


クラスの女子にみくさんのいる場所を聞くと、僕は一目散に保健室へと向かった。


ガラガラ


「みくさん、いますか?」
「……黒子くん?どうしたの?」

みくさんは案の定ここにいた。今は泣いていなかったが、泣きはらした目をしていて、やっぱりかと自身で納得する。

みくさんはソファーに座ったまま、僕に向かって柔らかい笑みを見せた。ただその笑顔はどこか辛そうで、無理をしているとすぐにわかった。

「心配で来たんですよ、 みくさんのことが。」
「 …わたしのことなんか気にしないでいいのに」
「そうはいきません。…今朝、あんな姿を見たら、尚更です」
「はは…見られてたんだ…」

力なく笑うみくさん。

「大丈夫ですか?」

みくさんの前に立って問いかけると、俯いて小さく呟いた。



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