Love you
□そのに
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「おはようさん」
「あ…謙也先輩。おはようございます」
次の日に、有紗と登校したら真っ先に挨拶をしてくれた謙也先輩。
昨日は他の人たちもかっこよすぎていたから、謙也先輩をかっこいいとは思えなかったけど…、
こうして改めて見ると、なんかちょっとかっこいいかも。
「また俺の顔に何かついてるん?(笑)」
そう言って笑う。
「そんなことはないです」
そんな会話をしていたらチャイムが鳴ってしまった。
「ほな、またな」
教室に入って授業の用意をしたが、なかなか先生は入って来ない。
まさか今日は自習か?
それはそれでいいけど。
机に突っ伏した。
「なあ、橋本」
「ん…なに?」
顔を上げると、黒髪にピアスの男が立っていた。
「財前?どーしたの?」
「どーしたもこーしたも…、昨日は大丈夫やったんか?」
「え??大丈夫だったよ?謙也先輩送ってくれたし」
ふーん、と財前は言った。
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