PLAYERSU

□素直になれない
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しばらく恋人らしいデートをして、少し疲れてきたなと思ったところで、まるでわたしのことを見透かしたように赤司くんが言った。


「疲れただろう?喫茶店でも入ろうか」
「う、うん」


彼の提案で近くの喫茶店に行くことになった。

店に入り、端の二人席に向かい合わせに座る。

赤司くんはこんなお洒落なお店に入っても雰囲気に馴染まず一風変わったオーラを醸し出していた。さすがは赤司くんといったところ。


「……どうした?」
「い、いや〜…その、えっと」
「何だ?」
「気に障ったら、ごめんね。先に謝っておくよ」
「……いいから言って」
「赤司くんって…喫茶店似合わない……ぷっ」


自分で言ってて思わず吹き出してしまった。
赤司くんは涼しい顔をしていたけど、内心どう思ったのかはちょっとよくわからなかった。

「お、怒った?」
「いや、全然。むしろ嬉しかったかもしれない」
「え、嬉しいの?」

似合わないと言われて嬉しいのか、変わってるなと思ったのだが、実はそうではないらしい。赤司くんは続けた。


「みくが僕にそんな風に言うのは初めてな気がしたから」
「そうかなぁ」
「そうだよ。みくは何かと僕に対して素直じゃない」


急に真面目な顔つきでわたしの瞳を捉えた。それが、今まで見たことのないような不安そうな目だったから、わたしまで一気に不安と心配の念に駆られる。


「赤司…くん?」
「いや、何でもない」

そう言うと赤司くんはまたいつもの顔に戻って普通にドリンクを飲み出す。

何だったのだろう、とも思ったが、深く聞くのもよくないのかもと思い、そこからは聞かなかった。




でも、その夕方。

赤司くんは明日からまた部活が忙しくなるのだろうと思い、もう帰ろうか、とわたしが言うと、彼にしては珍しくそれを拒んだ。

なので、たまたま通りかかった人気がまばらな公園に立ち寄ることにした。


ぽつんと置かれているベンチに並んで座る。こぢんまりとした遊具では小さい子供たちが楽しそうに遊んでいる。

そんな姿をぼーっと見つめながら赤司くんが口を開いた。




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