PLAYERSU

□好きだと言えなくて
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ぷはっ、と唇を離すとまだ荒い息遣いのままみくは僕に尋ねた。



「……どうして…?」



どうして?そんなの決まっている。

なのに、言葉にしたいのに、喉元からその言葉だけ詰まって出てこない。



手をおさえつける力を無意識で強くしてしまい、"痛い……"とつぶやく彼女の声も聞こえているようで聞こえない。



「赤司くん……大丈夫?」


なんでみくはこの状況でそんな物言いができるんだ。


本当は、僕の方に全然余裕1つないのに、ついこう口走った。



「…人の心配より、自分の心配したほうがいいよ?今の状況、わかってるのか?」



するとまた怯えた目つきをして僕を見る。

その目を見るとつい、加虐的になってしまいそうになって、僕はまた唇を塞いだ。




でも、今度は抵抗しようとはしてこなかった。


むしろ、僕を必死で受け止めようとするみたいに見えた。


そんな姿も、健気で愛おしい。


言葉にできなくても、そんな風にはおもっていた。




けど、みくはやはり怯えた不安そうな目をしていた。


僕が不安にさせていると思った。


こんなんじゃ駄目だ。伝えられないなんて、情けない。




僕のキスで力が入らなくなったのか、足に力が入っていなくて、床にへたり込みそうなところで唇を離して僕の服にしがみついた。



「ん…赤司くん……好き、だよ」



僕に伝えるというよりは、自分自身に言い聞かせているかのように聞こえた。



それでも、僕の理性を飛ばそうとしているようにしか聞こえなくて、また、何度もキスをしたくなる。


でも、やらなかった。このまま不安にさせたまま自分のものにしてしまうことに抵抗があったからだ。




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