PLAYERSU

□ただあなたが好き
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「見て!みく!」


と、大量の紙袋にパンパンに詰め込まれたものをわたしに見せてきた涼太。


「今日学校で貰った誕生日プレゼントっス。全部」


「すごく多いね。毎年こんなもんなの?」


「今年はなんだかいつもより多いっス。女の子からは特に」



その言葉を聞いて、僅かだが嫌な気分にもなる。

彼氏がたくさんの人から誕生日を祝ってもらってるというのに、素直に喜べないなんて、醜い。

自分でもそう思うのだが、平静を装うのもなかなかつらいものである。


「…妬いた?」


「…別に…そんなことないし」


「そ?じゃあもしこのプレゼントの中に連絡先とか書いてあったらそっち連絡してみよーかなー」


「涼太のバカ」



からかってるだけだとわかっていても、やはり面白くはない。プイッと顔をそらす。



涼太とは、高校は別々。でも、ちゃんと付き合ってる。


ただ、高校での様子はまったくわからないから、多少は不安だ。

モテるし、注目されているから、尚更。


普段はこうやってわたしを妬かせようとからかってきたりするけど、本心はちゃんとわかっている、つもりである。


今日だって、忙しいのにわざわざわたしの家まで寄ってくれた。優しい。


すると急に顔をそらしたわたしを無理やり自分のほうへ向けさせた。


不意に、涼太と目が合う。


「なっ、なに?」


「キスして?」


「えっ」


「いいから、早く」


「きゅ、急にそんなこと言われても」



すると、なぜか得意気な顔つきをして言った。


「俺だったらみくにして?って言われたら迷いなく出来るっスけど」


そんな風に言われたら、言ってみたくなってしまうものだろう。

誘導されているような気がしても、それも悪くないと思った。



「じゃあ、して?」


言い終わると同時に目にも止まらぬ速さで唇を塞がれた。


舌先で唇を割って口内に侵入してくる。


いきなりすぎて頭がクラクラした。初めてじゃないのに。



相変わらず、目眩がしそうなくらい、キスが上手な人だと思った。


前にそれを言ったら、嬉しそうにわたしを押し倒そうとしてきたけれど。


「…どーっスか?俺ってやっぱり上手いっしょ」


「悔しいけど…否定できない」


"でしょ!"とか言って、わたしの頭を優しく撫でた。この感覚は、落ち着く。




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