PLAYERSⅡ
□そのまま
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「ね？みく？」
「なあに？」
「もしもの話っスよ？もし俺が…みくのこと、好きで好きでたまんないから一緒に死の？って言ったらどーするっスか」
「なに、唐突に…。病んでるの？」
「ち…ちがうっス！もしも…の話っスよ」
「そうね～…うーん……とりあえず～、一発ぶん殴る」
「え！？」
「聞こえなかった？なんなら今すぐぶん殴っても良いよ？」
「き、聞こえてたっス！！けど、いくらなんでもそりゃヒドくないっスか？心配にならないんスか、何かあったの、とかって」
「ならない」
「即答スか」
「だって、好きだから一緒に死にたいって、あたしの中では矛盾してるし」
「え、そうなんスか？」
「好きなくせにわざわざ死んで離れたいとか、意味わかんないじゃない。だから、一発殴って、目ぇ覚まさせてあげる」
「って！そこで拳構えないで！もしもの話って言ってるじゃん！」
「あ、ごめんごめん、つい」
「もー。でもまあ、たしかに、みくの言う通りっスね。好きな人と一緒にいられなくなるほうがつらいに決まってる」
「ね？愚問だったでしょ？」
「ぐ…ぐも…？」
「聞くまでも、なかったよね？」
「あ、え、ああ、そっスね」
「好きだよ、涼太」
「…どーしたんスか急にデレて」
「なんか、言いたくなったの！」
「んー？まあ、うれしいっスよ？」
「まあ嬉しいってなによ、まあ、嬉しいって」
「わかった、わかったっス！じゃ、これで良い？」
「？」
「好きだから、ずっと一緒にいよ？」
「……………」
「ん？あれ？返事はお預けっスか？」
「だって、いきなりそんなふうに言うんだもん……び、びっくりする」
「俺だっていきなりみくがデレてきて正直びっくりッスよ！でも、さ」
「ウン」
「たまにはそういうのも、イイと思うんス」
「うん、そうだね」
「で、さっきの返事は」
「そんなの、きまってる、でしょ？わたしの方こそ、一緒に居て？」
「もちろん！よかった」
「う、うれしい」
「なんか、みくって急にめちゃめちゃ女の子らしくなるっスよね。さっきなんか俺の事ぶん殴るとか言ってたのに」
「わたしはいつだって女の子だけど、涼太」
「ハイっス。ごめん。でも、ほんとに」
「んー？」
「痛いっ！痛い！頼むから、叩くのはやめて！」
「やっぱりわたし、おしとやかになった方が良い……？本当に昔から男勝りなの、変わんなくて」
「は？え、俺は、そのまんまが好きっすから別に変える必要とかないとおもう」
「へぇ～、ドＭなんだ、涼太」
「そういう意味じゃなくてっスよ！マジでそのまま、そのままのみくでいて」
「………ありがと、涼太」
「また急に甘えん坊になったスね。コロコロ表情変わって…本当かわいい」
「わたしも、涼太…かっこよくて、スキ」
「褒め言葉、どうもありがとう」
「どういたしまして」
end.
14/01/25