PLAYERS
□一緒に帰ろ!
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「じゃあみくまたあしたねー」
「うん、じゃあね〜」
長い1日が終わり、友達と別れて高尾君の教室へと向かおうとした。
高尾君っていうのは、バスケ部の1年生。
いつもなんか背の高い変な人と一緒にいるけど…あの人のことはよくわからない。
そして、あたしの彼氏でもある人だ。
付き合い始めたのはちょうど1ヶ月前。
―
「あの、さ…付き合ってくんね?俺と」
「あたしなんかで、いいの……?」
「むしろお前じゃなきゃ駄目」
「ありがとう」
―
高尾君のことは、実は入学当初から知っていた。
かっこいいなぁとも思ったし、絡んでみたいと思っていたら、急にその高尾君から名前とアドレス聞かれて、舞い上がっていたのを今でも覚えてる。
そして高尾君の教室に向かうと、いつも一緒にいる背の高い人と一緒に後ろ姿が目に入った。
後ろから高尾君の肩をポンと叩こうとしたら、ひょいっとかわされてあたしの方を向いてクスクス笑い出した高尾君。
「もー何でそこでホークアイを無駄に使うのよ」
「わりぃわりぃ!なんか楽しくって」
ぷぷぷと笑いながらあたしを見る。
「高尾。そいつの言う通りだ。どこでも使っていいというものではないはずなのだよ」
「だからわりぃって!しばらく気をつけるからそう睨むなって」
「……!?てか…ねぇ…」
あたしは隣にいた背の高い人を見て驚いた。
「なんで学校に長ネギなんて持ってきてるの……!?」
それを聞いて高尾君はまた吹き出した。
「今日のラッキーアイテムなのだよ」
「え、ら、ラッキーアイテム?」
「っつーかよー今日オフなのにそんなもん持ってんのかよ」
「バカめ。自主練をするに決まっているのだよ。お前はどうする」
「頑張るねぇ!でも俺今日はみくと帰るわ!じゃあな、真ちゃん」
そう言ってむりやりあたしの手を取って下駄箱に向かって歩き出す。
「あっ、し、失礼します」
高尾君が真ちゃんというその人に軽く会釈をした。
にしても変な人だわ……。
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