PLAYERS
□キスしよっか
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「暇っスよ〜…みくっち〜ちょっとは構ってくれたっていいじゃないスか〜」
「だめだよ。てかテストあしたなんだよ?わかってる?」
「わかってるっス!でもそんなこと言ったって俺の誘い断んなかったじゃないスか」
「それは涼太が勉強教えてーって言ったからじゃない」
ニコニコしながらあたしを見る涼太。
実際勉強教えてと言っても勉強してるのはあたしだけで、当の本人は何食わぬ顔で鼻歌なんか歌ってる。
その間もあたしは黙々と机に向かう。
「退屈すぎる〜…」
3分に一回くらいそんなようなことを言う。涼太には悪いけどさすがに気も散ってくる。
しかしそんな言葉が聞こえなくなったなぁと思ったら、突然首筋に妙な感触が走った。
「…ひゃ、ちょっと…涼太」
涼太はしびれを切らしたのか、勉強してるのをよそにあたしの首筋に舌を這わせてきた。
「やめ……」
「みくっちが悪いんスよ?俺放置されると寂しくなっちゃうんスよね〜それに」
さらに耳元で囁く。
「勉強なんて会う為の口実だってことくらい、わかってたはずっスよね?みくっち♪」
たしかにわかっていたけど、だからっていきなりこんなことしてくるなんて思ってもみなかった。
さらに涼太はあたしの首筋にキスしたり舌を這わせたり耳を甘噛みしたりと、止まりそうになかった。
「涼太っ…やめてってば…」
「あ〜…それ抵抗になってないっスね。てかもう俺スイッチ入っちゃったんで」
耳元でそう言うと椅子に座っているあたしの後頭部を押さえながら今度は唇にキスをした。
深いキス。濃厚で、舌が割って入ってくる。
「…んっ…んぅ」
やっと離してくれたときには息もすっかり上がってしまった。
「もう…ヒドイ」
「はいじゃあみくっちはこっちに移動っスね!」
「はい?」
返事を聞く間もなく体を持ち上げられ、隣にあるベッドに持って行かれた。
「!?…涼太…さすがに怒るよ?」
聞こえてないのか聞いてないだけなのかわからないが、返答しないであたしに馬乗りになる。
「みく、聞いて?」
「なによ?」
「俺、みくのこと好きっス。本気で離したくない」
ドキッ
この状況でそれは反則だと思った。
しかも、目を見てまっすぐにいわれたから、そらせなかった。
涼太はあたしの手首を抑えて真剣な眼差しを見せる。
「だ、だからって…っ、こんなことしていいってことじゃないでしょ……?」
「だから、スイッチ入っちゃったんス。悪いけど。それよりみくは、俺のこと好きっスか?」
そんな当たり前のことを今更聞かれるなんて。
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