PLAYERS

□そばにいてくれるだけで
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「あーやっぱりここにいた!黒子君」



「……神崎さん。」




夕方、日も暮れて暗くなってきた屋外バスケコートに今日も黒子君はいた。




「よくここにいるのがわかりましたね」



「黒子君が約束すっぽかすなんていったら絶対いつもここにいるじゃーん」



「………あ、すみません」




約束というのは、特に重要ことではない、単に部活終わったら一緒に帰ろうっていうだけのもの。



でもすっぽかされたわたしにとってみれば、それは少しいただけない。


実際そこまで気にしてはいないけど。こうして居場所もなんとなくわかってるわけだし。



「約束してた場所になかなか来ないからどうしたのかと思った。火神君に聞いたら早々帰ったって聞いて、絶対ここにいると思ったんだ」




「そうですか。迷惑かけてすみません」



「ううん、あんまり気にしてないからいいよ」




黒子君はわたしとの約束も忘れるくらいバスケが好き。

だからってそれが嫌でわたしを優先してほしいわけじゃない。

わたしが好きなのは、バスケをしている彼なのだから。









わたしはしばらく隅で黒子君に話しかけながら練習風景を見ていた。



やっぱり、バスケしてるところはいつもよりかっこいいんだよなぁ…。



なんて思いながらしばしウットリしてみたりなんかも。



付き合い初めてもうすぐ半年になるのだけれど、わたしのこの気持ちは収まるところを知らない。


まだまだ、付き合い始めたあの頃のドキドキした気持ちのままだ。


バスケしてる姿を見る度に好きであることを再認識する。





あまり言葉にはしないけれど、黒子君もわたしがそう思ってるってことはわかっている。










「ねー?ずいぶん暗くなってきたし今日はここまでにしない?」


「そうですね。ここまでにしときます。……神崎さん、このあとまだ時間ありますか?」


「うん、あるよ」



「今日の…というか今まですっぽかした約束の穴埋めをしたいんで、このあと少し付き合ってくれませんか」


「……うん!」



軽快に返事をした。

黒子君の方がそうやって穴埋めをしたいと言うのは珍しいことで、

たいていはいつもわたしが「今日約束忘れた分付き合ってよねー」とか言う始末なので、かなりびっくりした反面、すごくうれしかった。





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