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□精一杯の告白
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朝、いつもみたいに登校して、いつもみたいに教室へ向かう。

ちなみに今日は朝練は無し。





だからちょっとまだ寝ぼけたままあくびをして廊下を歩いていた。



なんだか今日はやけにすれ違う奴からの視線を感じるなぁ。


俺の顔に何か付いてんのか?と不思議そうに顔に手をやるが、特に変わった様子はなし。





すると、同じクラスの奴が俺に聞いてきた。




「高尾、お前神崎と一緒じゃねーの?」



「みく?一緒じゃねーよ」


てか何でみく…?



「なんだ一緒じゃねーのかよ。なんか教室すげーことになってんぞ」



「…は?わけわかんねんだけど…」



そう言うとどこかへ行ってしまった。



一体全体どうなってんだこりゃ。



疑問に思ったが、特に気にも止めずに教室へ入ると、もう既に中にいた連中が一斉に俺を見た。





「…なにコレ?なんかあったの?」



驚いてみんなに聞くと、1人が俺に黒板を見ろというように言った。




するとそこには──




「おいおい…誰だよこれ書いたの」



そこには黒板のど真ん中によくある相合い傘というものが書かれており、名前を書く部分には俺の名前とみくの名前が書いてあった。



「ヒュー!お前らできてんの?」


「は!?ち、ちげーよっ」



と言いながら赤面していると、みくが"おはよー"とか呑気な声で教室に入ってきた。






「あれ、和成どうしたのそんな顔真っ赤にして」



と、何も知らないみたいであるみくは何の気なしに俺に話しかけてくる。



そこでみくも黒板のそれに気がついたのか、



「なっなによコレ?」


驚きの様子を見せた。



俺たちはどうしていいかわからずにその場に立ち尽くしていた。

するとみくは俺と目を合わすことなく、"バカじゃないの、こんな悪戯"と言って黒板消しでそれを消した。




「ええーお前らできてんじゃねーのー?」


「んなわけないじゃない」





そんなふうに他の奴と話しながらドカッと自分の席に腰掛けるみく。


俺も自分の席に着いたが、なんだかみくのことばっか意識して、無意識のうちに視線を向けたりした。





その後もさっきのことなど気にする様子もなく、色んな奴に囲まれながら楽しそうにはなしてた。



みくは体育会系で、サバサバしてて、男女問わず人気。


でもそこがいいんだよな、と密かに俺も思ってた。





だから、黒板の落書きを見たときに、この上なく動揺したんだ。


だけどみくはそんな素振りすら見せなかったから、なんか少し切ない気分になった。








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