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□明日を迎えられること
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ちょうど3日前、あたしは家の近くの通りで事故にあった。



事故といっても幸いなことに命に別状はなかったのだが。


それでも利き腕の右手を骨折し、さらに右足も骨折しかけるという大怪我を負って、現在入院している。



はぁー、利き腕骨折は本気でつらい。




そう思いながら、慣れない左手で病院食の夕飯を食べていた。



しかもおいしくないし…食べたくなくなってくる。




大部屋ではなく個室なので、憂鬱な気分になりながら、暇だなぁと思いつつ、ただ食事をしていた。




コンコン





誰かが部屋をノックしたので、"どうぞ"と言おうとしたのだが、その来客はあたしが返事をするより前に扉を勝手に開けて入ってきた。



あー、やっと来た来た!




「よっみく!調子はどーよ?」



「和成〜…もう早く退院したいよ」



「あと少しだろ?て、あれっ今日は食事中か」



ズケズケと入ってきてベッドの隣に置いてある椅子に腰掛ける和成。今日は部活帰りなのか、特徴的な部活ジャージを着ていた。




この3日間は毎日のように来てくれている。まぁ、まだ3日だから飽きずに来てくれるのかなと思うけど、長引いたとしたらあたしにあんまり構ってくれなさそうとも思う。そうだったら少し凹む。




でも、なんだかんだきっと来てくれるんじゃないかと信じるほかない。





和成はあたしが授業にでられない間のノートとか、全部とってくれているし、色々と感謝している。

普段から授業とか嫌いで全然聞いてない日も少なくないのに、あたしの為にきっちりノートとってくれるなんて、ささやかだけど憎いことしてくれる。


そんな和成に今日も会えて幸せだと単純に思った。








「病院食って見た目そこそこうまそーだよなー」



「えぇ?それってただの偏見じゃ………あっ」




そんな話をしながら食べていたら、あたしの箸から人参がポロッとお盆の上に落ちてしまった。




「ぷくくっ」


横から笑う和成に対してあたしはため息をついて言った。



「あのね、左手って凄く食べづらいんだよ?」



「ああそうだよな。わり、この年になっても箸1つまともに扱えないのかと思った!」



「あんまりバカにすると怒るよ?」



「まぁ俺はみくの怒ったところも可愛いから別にいいけど?」



そう言われた瞬間にちょっと心中がかき乱された感じがして、また箸から人参が落ちてしまった。



「アレ?照れた?かわいー」



「誰でも…かっ、可愛いって言えば喜ぶと思えば大間違いだよ」



なおもニコニコしたままあたしのことを見る。


そしてちょっと真面目な顔になったと思えば、急にこんなことを言い出した。







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