PLAYERS
□仲直りしよう
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「二度と来んな、ブス」
そう言われて青峰くんと口をきかなくなって1週間が経った。
「早く仲直りしてきなよー」
と周りからは言われるが、どうもそんな気になれないというか、あんな言い方をされたらわたしだって傷つくし、怒る。
たしかに悪いのはわたしなのだけれど。
青峰くんが嫉妬深いことくらいわかっていたのに、他の男の子とばかり仲良くしてしまっていた。
怒るのは無理もない。
だからって、あんな言い方……。
青峰くんは学校自体来なかったり来てもサボってることが多くて教室にいることそのものが珍しかった。
でも、わたしと付き合うようになってからちゃんと学校に来るようにはなったし、授業も"メンドクセー"とか言いつつも出るようになってた。
なのに、ここ1週間はまったく来てない。
ちゃんと授業出ないと、単位すら貰えるかも怪しいのに。
なんだかんだいって心配になってしまう。
「みくちゃん。いいの?青峰くんと喧嘩したまんまで」
「……よくは、ないよね」
青峰くんの幼なじみのさつきちゃんにそう言われて、ちょっと考えてみる。
「じゃあ、行ってくるべきだよ」
「でもわたしもう二度と来んなって言われちゃったし……」
「大丈夫。アイツ、素直じゃないから」
さつきちゃんは笑ってわたしの背中を押す。
「…ん、ちょっと自信ないけど、行ってくる」
「うんっ!きちんと仲直りしてくるのよ?」
そしてわたしは教室を出た。
青峰くんがいるとしたら、たぶん屋上だと思った。というか、彼がいそうな場所といったらそこしかない。
屋上に向かう途中で授業開始のチャイムが鳴ったが、気にせず上を目指した。
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