King

□Special Magic
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「あき」



「なによ?」



「好いとうよ」



「またソレ!?冗談(詐欺)もいい加減にしてよね」



「ははは…」






本当にあきはわかっとらん。


いくら俺が詐欺師と呼ばれるからって、言うこと全てが嘘とは限らんじゃろ?




なのに俺の「告白」をあきは信じようとしない。



ははは、笑ってしまうな。




人を騙す為の嘘を見破ってほしいなんてな。



詐欺師として、こいつは一番思っちゃいけないものだろうに。




「仁王、帰らないの?」


「あきは帰らんのか?」




「私は勉強して帰るよ。テスト前だし、なんなら仁王も勉強してけば?」




「そうさせてもらうかの」



俺はあきの隣の席に座る。



横目であきを見ると、髪をかき上げる姿にドキッとしたり。





「仁王、なに見てんの?」



「いや…何でもなか」





「あ……そう」



特に会話もなく、ふたりきりの空間だけそこに存在しているという感じ。



それでも黙々と勉強を進めるあき。





「のぉあき」


「ん?」



「飽きた。話し相手になってくれんか」


「飽きるの早いよ。でもまあ、ちょっとならいいよ」




「じゃあ今日は俺から質問。正直に答えること。いいな?」



「う…うん」



「好きな食べ物は?」


「えっ!?パスタ…とか?」


「じゃあ今度一緒に食べに行こう。次の質問じゃき。今みたい映画とかあるか?」


「あ、あるかな」


「じゃあ俺とみに行くか。次の質問っと……、好きなスポーツは?」


「それはテニスとか」


「決まりじゃな。俺と今度テニスしよう。よし、あきとのデートの約束が3つもできた」



「でっ……デート!?!?」



「今のは全部デートの誘いじゃけど?嫌がらんかったから、決まりじゃの(笑)」



「えっええ!?」


戸惑う様子もまた、見ていてとても面白い。






「デート嫌か?」



「嫌……じゃないけどさ」



「じゃあええな?決まり」




「…〜……」




無言で黙ってしまったあき。



しかしお構いなしに質問を続ける。





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