for you
□結局のところ
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「涼太のバカ」
「んなぁっいきなりなんスか!?」
「バカバカバカ」
「ちょっと〜…あんまりバカバカ言われると本当にバカになるっス」
「もう手遅れじゃない」
「そんな、ヒドッ」
「とにかく、今回赤点回避しないと、わたしとのデートが補習で潰れるって、わかってんの?ねぇ?」
返却された黄瀬の答案用紙をひらひらと見せつける。
「……わかってます」
「じゃあ、これ何点?言ってみて」
「……17点…ス」
「どうやったらこんな点数、取れるのかな?わたしだってあんなに教えてあげたのに」
「でもでも、俺だってがんばったんスよぉ」
「がんばったら普通はこんな点数取らないわ。まったくだから涼太はバカだって言ってるの」
「え〜…じゃあ補習一緒に出ないs」
「わたしは行かない」
「そ、そんなきっぱり……」
「わたしが教えたのにこんな点数なんて、こっちまで自信なくすじゃない」
「ごめんって。俺の勉強不足っス!」
「もう…今回はいいから」
「でも、補習でデート潰れるとかマジ申し訳ないんで、今からどっか遊び行かないっスか?」
「………しょーがないな。行ってあげる」
「よっしゃ♪」
結局のところ
(やっぱ俺のこと好きなんスね?あーあー、照れなくていいから)
(て、照れてないしっ……)
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読んでいただき、
ありがとうございました。
拍手お礼小説part01で
黄瀬くんでした。
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