Sweet
□見てほしくて
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正直うち、小春がうらやましくてしゃあないねん。
いっつもいっつもユウジと一緒におって、すごく仲良ようしとるし。
「はあ……」
「なにいっちょ前にため息なんかついてるんすかあき先輩」
「聞きたいん?財前」
「いや??聞きたないですわ」
「まあまあそこ座って聞いてーな」
と、図書室で、向かい側にむりやり財前を座らせた。
「で…何すか?」
「うちな、小春がうらやましくてうらやましくてしゃあないんや」
「…頭ええですからね」
「はあ…ちゃうねん…。ユウジや、ユウジ」
「ユウジ先輩とか取り柄なさすぎやと思いますけど?」
ちょ、話噛み合ってへん。
「ちゅーかあき先輩何が言いたいんすか」
「……小春みたく、ユウジのそばにおりたいんや」
思わず顔が熱くなる。
けど財前はあっさり、
「おればええやないすか」
か、簡単に言うなや…!!
あの二人の間を割って入るなんてできへん。
でしゃばりやて思われて当然になってまう…。
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