Scar

□…01話
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「え?そんなの聞いてないしっ」




「だから、ね?沙希。新学期早々球技大会だっての。あんた好きでしょ?球技」





「それはそうだけど。てか千秋はバスケじゃないの?」






「まあまあ沙希、今回は気分でも変えてテニスでもしない?」



「ええ?まあ、千秋が言うなら仕方ないけど……」




「じゃあ、決まりだね!あ、あたしちょっと用事あるから参加書出しておいて」



「了解」






新学期早々、球技大会だなんて、かなりだるい。



千秋に言われたから、仕方ない。





時は暖かな春。


なのにいきなり球技大会だなんて、本当にだるい。



基本的に球技は好き。



だけどテニスは……、


いや、男子テニス部はなんだか、近より難い。




テニス自体はそんなに嫌いじゃないから、まあいいや。





参加書、出してこなくちゃ。


あたしは自分の名前と千秋の名前を書いて、受け付けまで行った。









「うわー、なんか男子ばっかりだし」




基本的に男子は嫌いというか苦手なあたし。


てか、本当に女子が少ない。





ま、なんとかなるよね。





とりあえず列の最後尾に並んでいた。



うーん…よく見たらテニス部ばっかり。


あたし、浮いてるような。



だからバスケがよかったん………






ドンッ!!!Σ



え、なに!?


急に誰かにぶつかられた。
その勢いで尻餅をついた。



「いったぁ〜……」



「わり!大丈夫か?」




目の前に手を差しのべられて、流れで手を掴む。




「あ、ありが………と?」




げ、男!



立ち上がってみると、そこにはテニス部のユニホームを着ている男子。



あ、こいつたしか…丸井ブン太って人だ。




てか!



慌てて手を離した。




「大丈夫かよ?」


「だっ、大丈夫」



「ふーん、ならよかった。あ、お前テニス出んの?バスケじゃねえの?」




「あんた、何であたしがバスケ部って知ってんの?」




「そりゃまあ同じ学年だし?しかも俺には丸井ブン太って名前があっから、あんたとか呼ぶんじゃねえ(笑)」


「はいはい(汗)」




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