Scar

□…02話
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今日は、待ちに待った(?)球技大会の日。



いやいや、別に、待ってないし!



けど千秋がやる気満々だから、なにかとあたしはそれに付き合わされている。




制服から体操着に着替えて、テニスコートに向かった。




てか本当に女子が少なくて、男子ばっかりだ。



おかしいなぁ。
聞いた話によればテニス部はイケメン揃いだから、女子からも人気あるっていう噂だったのに…。





今回テニスに参加する男子もほとんどがテニス部に所属しているらしい。



だから、あたしたち浮いてるって言ったのに。




「千秋、バスケにしなかったこと後悔するよ」




「なあに言ってんの!あたし、テニス部の皆様が見たくてテニスにしようって言ったんだから♪」



「……え!?」



千秋がテニス部目当てだったのかよ〜……(汗)なんか怪しいと思ってたんだよな。





「おっ、いたいた」


ザッザッ



後ろから、聞いたことのあるような声が聞こえて、振り返ってみた。




「あ…丸井…」



と、小さく呟いた。



そこには何人かのテニス部の皆様の顔ぶれがあった。




「テニス部の皆さんですよね!?あたし、大ファンなんですよーっ!!!」



早速話しかけを試みる千秋。あたしはその後ろではあ、とため息をついた。





「ため息の数だけ幸せ逃げるって言うぜ?」



「…そっか」



千秋が向こうであーだこーだ言っている時に、一人丸井だけはあたしに気を遣ってくれたのか、話しかけてくれたらしい。




あたしとしては、どっちでもって感じだけど(笑)





「沙希は最初誰と対戦すんの?」




「うーん、わかんない。けど千秋とは絶対やりたくない。あいつ、ああ見えて球技得意だし、部活でもあたしより番号上だし」




「あいつがかよ。見えねー(笑)じゃあさ、終わったら俺とちょっとだけ試合しようぜ」




「………は?」




「ちょっとならいいだろぃ」



「あたし初心者だよ」




「だーいじょーぶ!教えてやるから。じゃあ、あとでな」



「あ、ちょっ……」


行ってしまった。



他の皆さんも早速対戦を確かめに行ったらしく、千秋がこっちに来た。




「やばーいめっちゃかっこよかったあー!!!」



とは言われたものの、あたしはテニス部の顔ぶれをはっきりわからない。




てか、本当男子って何を考えてるのかわからない。



初心者のあたしなんかと試合して何になるんだろう。







男子と女子の対戦表が貼り出されていた。



男子はすごい数。


女子は……少なっ!




あーあ、本気で千秋とはやりたくないや。



ちゃっちゃと終わらせちゃおう。





で、球技大会は始まった。



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