苺ノチ物語

□茶位 桃愛
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茶位桃愛は重いダンボールを床に置いてため息まじりにこう言った                                                  「引っ越しってこんなに疲れるもんなのね・・・」
                                         新しい家は綺麗だけど、私の部屋は2階だから重いダンボールを抱えて階段を上り下りするのは、体育の陸上競技を消し去りたいと思っている私にとってかなりの苦痛・・・。

「ももあ〜!!お茶いれたからねー!!!」
 あ、お母さんの声。さっきお父さんと喧嘩してたけど声の調子からして・・・
 
     もう仲直りしたとみた!

「はーいっ!あっ、あのさ!コンビニで買ったあのチョコも食べたいな〜!」

「いいわよ〜〜♪」


(ナイス!私!)
思わずガッツポーズ。


コロンッ

「んあ??」

なんかポッケから落としちゃった。ん?何だこれ??
「あ?」(よく見てみる。
「あぁ、」(手に取ってみる。
「ああ!!」(納得。

        ハンコだ。
 そうそう、この印町に住むにはひとり一個ハンコがいるんだっけ。へんなの〜とか言ったら役所の人に睨まれたんだよな〜。

「小声だったのにな〜。よほど耳の良い人だったったんだねぇ。ね、シューシュ。」
「にゃ〜。」
 
 シューシュは家で飼ってる猫。
 都会のおばさんが飼っていた猫で、白いふわふわ猫ちゃん。なんていう種類かっていうと、あれ?・・・忘れた。

「こら!健太はなんでそーゆうことするの?!!」
 あ、我が弟健太くん小学4年生、お母さんに怒られてます。ダンボールの中身をこぼしたとみた!

「いつまでもいつまでも片付けもしないで遊んで・・・!」

 ありゃりゃ?ハズレちゃった。

「桃愛もちゃんと片づけしなさいよ!!」

 「はーーーーい」
 
 全く。もう少し優しい言い方は無いのかしら。やる気が失せる!

「明日から学校でしょ!」

「わかってるーー!!!」



ん?あしたからガッコウ??


・・・忘れてたっ!!
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