短編   Feint

□下弦の月・Feint あとがき
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短編 下弦の月、Feint と、続きました。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

隠者の書で、クラピカはようやく、Trickで連れ去られた師匠を、元の居るべき場所へ戻すことに成功しました。ですが、旅団にはバショウとセンリツを残したままです。このふたりは、クラピカが師匠と行動しても、必ず戻って来いという、言わば人質です。だからこそ、団員達はクラピカと師匠を好きにさせます。ただし、ノブナガをメンバ−に入れるのも隠者では条件でしたし、石棺を取り囲むように第二班が監視していました。

 クラピカは、バショウとセンリツを解放するべく、機械的に緋の眼を奪還していきます。残念ながら、派手な動きは、ハンタ−協会本部にまで聴こえます。

 私有地に踏み込まれ、拘束され、不利な条件を突きつけられた師匠。意外にも、二つ返事で受けてしまいました。離れている時間と共に、荒んでいく師匠。それでも、頼りにしていたビスケには、真実を確かめたくて面会します。
 傷入りの緋の眼の受け渡し場所と、ビスケと会った場所は、同じ街でした。

 ひとことも喋らないクラピカ。携帯でのシャドウとの何気ないいつものやりとりでさえ、他の人間とは、通じないことを知ります。鎖を繋ぎ、アイコンタクトだけで、かなりのことがわかりあえる関係は、やはり特別なものでした。
 傷入りの眼との対面のあと、とうとう意識を小竜に渡します。暗号をバショウとセンリツに託して・・。小竜は、いつもの素直さで、新しい言葉を散文詩という形で、どんどん吸収していきます。日頃、めったに聞けないストレ−トな表現が、クラピカそのものの凛とした声で語られる時、それは、旅団には珍しい平和なひとときでした。いつしかクラピカの心もほぐれていきます。

小竜との心の対話はあったのでしょう。大事な言葉を内緒で教えています。

「くろのえん」「かげこい」

この二つの大事な言葉を、小竜が言えた時、
ほっとしたにちがいありません。

 さあ!二人が再会します。

シャドウの決心は、変わらないのでしょうか?ピカは、どんな態度で、むかえるのでしょう?

 お楽しみに。     にしきごい

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