短編 Michael
□Michael 終
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(終章)
「あいつ、生きてて楽しいのかなぁ」
「何?それ」
「だって、行くとこ行くとこ、敵ばっかじゃん。なんか、つらくない?」
「どうゆう感情? それ」
「うまく 言えないや」
団長は、アジトに戻るのはもう少し先になると言った。緋の眼を土に還すらしい。
「団長とクラピカの二人で行くんだ。不思議な旅になるねっ?」
「声を返してもらう条件って、それ?」
「多分、アイツの心は壊れるだろうねっ。今でもかなりギリギリだろう?」
「そうだねっ」
「シャル。ひとつ訊いていい?」
「何」
「別行動って?」
「あ、あれね。クラピカがフェリ−から突き落とされたって団長が言うもんだからサ。船医があやしすぎるって。 そっちをやってた」
「そうなんだ・・はじめっから狙われてたんだねっ」
祭りも終盤にさしかかり、クラピカの声がマイクを通して、そこにいるすべての人の心に届いた。
「May the grace of God be with you.
I can never thank tou enough.」
クラピカはその時、本当に泣いていた。ミカエルの姿で。
「I've rceived so much, but I have nothing to give you in return.」
完