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□拍手・白石
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今回、大っ好きな白石に嫌われてみようと思います。
きっと人生最初で最後の逆ナンです。
いや、知り合いだから逆ナンにはならないけど…。もどきをやってみます。
しかも廊下でというなんとも勇気がある場所で。
え、なんで好きなのに嫌われなきゃいけないって?
反応をみたいからだよ、大好き故に。
「白石〜」
「お、なんや?」
「白石ってかっこええよな!」
「そうか、ありがとな」
「日曜日暇?うちは暇やん。遊ぼー」
ここまで言うと、ほら!嫌そうな顔をした!
うーん、でも顔が整ってる人はどんな顔しても素敵だわ。なんでそんな顔してかっこいいのよ。惚れ惚れするー。
「……いいよ」
「は?」
「遊ぶんやろ?」
「う、ん、あれ?白石の嫌いな事って逆ナンしてくる子だよね?」
「好きな子がデートに誘ってくれてんのに、断るわけないやろ」
「す、好きな子!?」
デぇトぉお!?
艶めかしい白石もすてきんぐだけど、今はそんなどころじゃない!
「…それってコクハクですか?」
「ちゃうよ」
あ、違うんだ。うわー、めっちゃからかわれた。性格悪っ!
「遊び終わって帰る際に、“好きやから付き合って”って、言うから考えといて」
……ちゃうも何も、今告っちゃってるよね…?
「あとなんでこんなことしたかは知らんけど、罰としてこれから蔵ノ介って呼んでな」
そこまで言うと片手をひらひら振りながら教室に戻っていった。
先生が来るまでそこで固まっていた私だった。
後日談としては、日曜日遊んで、めでたく付き合うことになった。
私も好きって返事をしたら、知ってる、だなーんて言われた。
いつから?って冗談で聞いたら、席が隣になったときでしょって。
なーんだ、バレてたんだね
お題:ひよこ屋