Present

□sweet story
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【sweet story】








「アーサー! 昨日トーリスと一緒にプリン作ったんだけど… 食べないかい?」


(あの日俺は、何故か強い焦燥感に襲われて満たされたくなった)

アルフレッドの顔がいつもとなく変わった表情をちらつかせる


(血をあびた手袋を甲板の上へ放り投げて言ったっけ)


「なんだよ… お前、今日気持ち悪いぞ」

「えっ そ、そうかい? 俺はいつもと変わらないんだぞ!」





“何か食いてえ…”





「で、食べるかい? 食べるよね??」


(そう言うと奴は布に来るんだ熱いものを俺に差し出したんだ)


しつこく聞いてきて、終いに何故か抱き締めてこようとするアルフレッドにむしゃくしゃして返事をする


「わかったわかった! 食えばいいんだろ!? ったく…… お前、変だぞ、マジで。」






“プティングです”


(それは余った食材を蒸して作った、食材のとれない海上では非常にうまくできたものだった)



「ジャーン! バケツプリンなんだぞ!!!」

「げ」


これを俺に食えと?


「デカけりゃ良いってもんじゃねえ!!!」

「No joke! 菊から聞いて二人で作ったんだから!!」


にしたって、なんでこんなもん食わなきゃいけねぇんだよ






「アーサー… きみ、今日誕生日だろう?」







「な、お前……」


思わずアルフレッドの顔を見る



(プティングは決して甘いものではなかったが、)




「ごめんよ、やっぱりケーキの方が良かったよね」






(確かにあの時俺は満たされた)






「べ、別にそんな事一言も言ってねぇだろ!!!」

(そしてその日は……)


するとアルフレッドは一瞬で卑しく笑いやがった









「キミがそれを食べ終わったら、今度は俺が食べる番だからな!」



「ふっ… ふざけんなああああ!!!」






(俺の誕生日だった)








>>HAPPY BIRTHDAY…!!
 

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