Present
□ONE TOUCH
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ああ… なんて可愛いんでしょうか
丸いの小さいの大きいの
艶々、さらさら、ふわふわの
ああ…! なんでもいい!!
可愛いんだから仕方がない…ッッ
今すぐにでもっ
モフりたい!!」
「あー… その、なんだ。本田、全部口にでてるぞ」
しゃがみ込んでいた体制から顔をあげる。そこにあったのはルートさんの申し訳なさそうな顔でした。
「しまっ… わたし、あの…ッ わ、わたしのしたことがああああああああ」
「お、落ち着け!!」
「いいえ! これは失態です!! 日本男児たるものこのような台詞を吐くなど外道に値します!!!」
「まて本田あああ! そんなもん何処にしまって持ち歩いてんだあああああ」
ガッと両腕を取り押さえる
それは一体何故か、理由⇒何処からともなく取り出した刀で切腹しようとしたからである。
「く…ッ! ルートさんどうか手をお放しください!!」
「ならばそれを手放せ!」
「いっ、いやです! これはわたしが戦場に向かう前からの……ッ」
ぽふっ
「わん!」
膝の上に可愛らしい手が二つ
くるりとした瞳はわたしを見つめていて――…
「ぽ… ぽちくん!!!!」
刀を投げ捨てて思わずその小さな犬を抱き締める
それを見てルートはホッとするのだが、投げ捨てた刀は犬達の集まる中心の地面に突き刺さり
そこにいた犬… ブラッキー、アスター、ベルリッツの三匹は身を震わせたのだった。しかし二人と一匹は気づくまい。
「ぽちくん!! あなたを置いていけるものですか…!」
一つぽちくんは切なげに鳴いてルートを見た
(とりあえず安心、だな)
「ルートさん… 先ほどはいきなり失礼いたしました……」
ぽちくんを解放するなりそんな事を口にする菊
解放されたぽちくんはルートのかいたあぐらの上にちょこんと座ってしまい、どうやらそこが気に入ったようで一向に動かなくなってしまった
「別に構わない」
俺はそんな細かいこといちいち気にしないぞ と口にしようとしたのだが、それは思い出した思考に遮断される。
「そうだ本田、ここにフリスビーがあるのだが………」
やります! やりますとも!! むしろやらせてください!!!!
目がそう訴えていた。