‐Novel(T)‐

□ただのアソビ
2ページ/4ページ




「ドM、ド変態、ド淫乱」

そんな言葉ばかり並べる彼に問いたい。 貴方は何故そのような単語を知っているのですか

「や…ぁ、違い…っ…ます…」

「はッ!! よくその口で言えるよな。 だらだらとみっともなく何から何まで垂らしてる癖に…」

その瞳がギラリと光のと甘く笑う顔を見た。そしてそのまま額にキスを落とされる。 わたしの汗ばんだ髪をわける彼の姿を追うと彼はにやりと嬉しそうに笑うのだ。

「なんだよ」

喉の奥でくっくと笑う彼は本当にいやらしくて、わたしは思う。


「はやく… 貴方が欲しい」

こんなド淫乱なわたしに乗る貴方は、わたし以上にド変態であると言うことを――…


「くれてやるよ菊。お前が望むならな」






嗚呼、一体わたしはどうしてしまったのでしょうか

お国にはもう顔向けも出来ません


いつになればこの海賊の手から逃れられるのでしょうか…………




いや、実際のところ、そんな事一つとして考えてもいないかもしれない。

ズッ

「ぁッ はぁんっ!」



「なぁ教えろよ」








こんな快楽を永遠と与えられていては――…



「元が淫乱? それとも俺がそうした??」

生理的な涙と影で彼の顔など見えなかったが、わたしはこれだけは言ってはならないと思った。 違う、もう、何がどうしてこうなったのか… 全てわからなくなってしまった…


「アーサーさん…っ……アーサーさんっっ」


彼の首に腕を回して、彼の名を愛おしいふりして呼ぶだけ。
それだけで彼は“遊んで”くれる。
それに弱いことを、わたしはもう知っているから。彼を呼ぶ。


快楽だけを頼りにわたしの中を掻き回し打ちつけるのであれば、どうぞご自由に道具としてわたしの躰をご使用下さい。

わたしは貴方のもとにいましょう。





嗚呼、一体わたしはどうしてしまったのでしょう

もう一度問おう





国にはもう顔向けもしない


いつこの海賊の手から離れてしまうのでしょう…

あとどの位の時間を彼と共に過ごせるのでしょう……

いつしか思考は歪む。





皆さんごめんなさい


皆さんごめんなさい




そして彼にも謝ろう






ドMでド変態でド淫乱でごめんなさい



.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ