小説

□おつかれさま
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オレはついつい転た寝していた。
しかし電子レンジの音にハッと起こされ、慌てて眼を擦る。
いっけねぇ…アイツが頑張ってるってのに。
暖めたミルクにココアパウダーを入れて…あ。ちょっと入れすぎたかな。

「ま。アイツには丁度かな。No problemさオレw」

寝惚けてるのか
独り言をぶつぶつ言って、1人で笑いながら寝室に向かった。
あ゙ー…ココアの香りが何とも落ち着く。眠い…。


「Hey Shadow、ココア作ったぜ。これで一息いれると…」

…あ。寝てやがる。
ペンを握ったまま、机に突っ伏して規則正しく寝息を立てていた。
すーすー…。気持ち良さそうに。
人がせっかくココア作ってやったのに〜。

「シャードー。起きろー。仕事は終わったのかー」

「……すー…すー…」

駄目だ。完全スイッチOFFだ。
仕方無い、いったんココアを机に置き近くにあった毛布をシャドウに掛ける。
…まだレム睡眠?みたいで、もぞもぞ動く。けれどまた寝息を立てて夢におちた。

「…なぁんだ。もう書類片付いてんじゃん」

チラッと見ればGUNの難しい資料やら何やらが机に置かれて、
その中にはシャドウが必死に片付けていたのだろう書類も積まれてる。
眠気に襲われていながらも一字一句が最後まで綺麗に書かれていた。
さすが完璧主義者の究極生命体←


…シャドウは本当に頑張ってくれた。
GUNの仕事は厳しいはずなのに、アレもコレも全部 完璧にこなして、
山のような書類を渡されても、シャドウは残業を避けてくれた。
急いで片付ける。シャドウはそう言って小さく笑ってた。


全部、この日の為に…

オレの為に…。




シャドウの為に入れたココアを、一口飲んだ。…ん、あまっ…!
やっぱ入れすぎてたみたいだ。
ま…いっか。甘い物は疲れを癒すって言うしな。

「…Thank you Shadow.」












「I love you..」




眠るシャドウの唇に、甘いココア味のキスを落とした。


fin.

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