こんなの非日常的だ!
□探
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絶世の美女を探して三千里(違う)。
うん、そこまで歩いてないけどさ。
教室を出ると、下の階が何やら騒がしい。
あ、奈津の声がする。
宥めるような声で…何故?
心にも聞こえたらしく、引っ張られて小走りになって向かった。
『うわ、凄い人だかり…』
「だねぇ…見えなーい」
心が皆に聞こえるような声で言うと、近くにいた生徒達がバッと振り向いた。
すると、見えるように道を開けてくれた。
あれ?この子って実は腹黒とか?
んな訳ないか、きっと天然だろう。
「見えるようになったねぇ♪」
『…そーだな』
「おーい!
奈津ぅーどこー?」
また大声で奈津を呼ぶと、残りの取り巻きが、さっきの生徒達と同じような行動を取った。
奈津の姿と、絶世の美女とやらが見えた。
背の高い奈津と同じくらいの背丈…って…見たことあるような…
「Σ涼くん!!」
「Σ涼!」
『………。』
「はぁ…やっと来た…」
「な、なになに!?
知り合いなの!?」
『知り合い…っつか…』
絶世の美女、その正体は俺の夏用の制服(予備)と冬用の制服を着た、女装+化粧をしている元就と半兵衛だった。
似合ってる…物凄く。
(一応褒めてんだよ)
俺は2人の元へ走り出した。
半兵衛と元就は顔をひきつらせて後退りしてる。
『どっちか俺と結婚しろー!!』
「「Σっ………は?」」
思いっきり2人に抱き付いた。
いや、反対に抱き付かない奴がいるの?
周りは驚いて俺と美女2人を見てるが、そんな事は無視だ無視。
あー2人からいい匂いがするー…
…どうしよ、俺 変態じゃん。
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