薄紅秋桜

□Do It All Night
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―――あれ…?

僕どうしちゃったんだっけ……。


目が覚めたら僕はベッドの中にいた…。


でも何故ベッドの中にいるのか覚えていない…


「えっと…昨日…仕事が終わって櫻井君と待ち合わせして食事に行って…」


それから…それから…


あれ…?僕その後どうなっちゃったんだっけ!?


――記憶を辿ってみるけどその後の記憶がない…


僕……

「痛っ!」

腰が痛い…っ


僕は自分の姿を今初めて見た…


体中に散りばめられた無数の紅い痕…


「だ…誰が、こんなっ…」


僕は怖くなって震えた。


「俺だよ」

バンッ!とドアが開いた先に櫻井君が立っていた。

「櫻井君…何でここに…」

「何でって…ここ俺の家だからな。昨日の事何も覚えてないのか? …先輩。」

櫻井君はフッ と笑って僕にキスをした――。

「んっ―!ぅんっんん…」

…く、苦しっ…
やっだ…


「…っ!はぁ…はぁ…」

僕は息苦しくてはぁはぁ言ってるのに櫻井君は平気な顔をしてる…



「その体見りゃ大体昨日何されたか検討ついてんだろ?」


「櫻井…く…ん」


櫻井君はまだ意識もしっかりしてない僕の上に乗ってきた…


「ちょ…!やっ!…どいてよ…!!」

僕は一生懸命、櫻井君を引き離そうとした。


「昨日俺の下でアンアン言って俺に泣きながらねだって"もうイかせて"って恥ずかしい事沢山言った事も全然覚えてないんだろ? ま、覚えてる訳ないけどな…あれだけ酒飲めば。」


…酒…!?

僕昨日酒飲んだの…? 酒には弱いから滅多に飲まないけど…


僕…。


「あ…あの、ゴメンね! 酒飲んで迷惑かけちゃって…。ぼ…僕そろそろ帰るね…」

その瞬間、僕は櫻井君に押し倒されて…ベッドに…



「――昨日、何も覚えてないんだろ? だったら思い出せてやろうか…今」
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