淡雪結晶
□僕は誰のもの?
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「んっ…やっ…!櫻井君やめっ…」
「…嫌…? 躯は嫌と言ってないじゃないですか…」
櫻井君は仰向けの僕に覆い被さり首筋を噛んで跡を付けた。
「痛っ! ちょっ…!何す…」
「跡を付けたんです。貴方はまだ自分が誰のものか分かってないようなので…」
「…っ!…何それ…僕は僕のものだもん…!」
「それが分かってないっていうんです。貴方は俺のなんですよ…」
今日の櫻井君は変だ…。いつもの櫻井君はこんな事言わないのに…
「どうしたの…?今日何か変だよ…?」
「……貴方がいけないんですよ…貴方が俺以外の男に付いていくから…」
「だって…!普通友達と食べに行ったりするよっ!」
「…それで終わればいいですけどね…。その後ホテルに連れ込まれて襲われでもしたらどうするんですか…」
「……それ櫻井君じゃん…」
僕はボソッと呟いた。櫻井君なんてホテルに無理やり連れ込んで僕を襲ったんだから。
「男なんてそんなものです。貴方が他の男と一緒にいる度に俺は貴方の事どれだけ心配してるか…」
「僕は僕の考えで行動してるんだもん!そこまで櫻井君に監視されたくないよっ!」
「…監視…?」
「そうだよ! そんなんじゃ…僕疲れちゃうよ…」
「……………」
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