淡雪結晶
□君が僕にくれたもの
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ついに来てしまった…ホワイトデー…。
甘い甘い恋人の為のバレンタイン。それを甘く出来ずぶち壊したのも僕。
しかも僕は櫻井君をベッドから蹴り落としてしまった。
僕が逆の立場だったら凄く怒る!
………でも僕もご立腹だったんだ。やられてばかりじゃ、耐えられない。
そうだ!逃げよう!
今日1日何とかして逃げ切ろう!!
僕は朝収録のチェックをしながら、ふとキャスト表に目を通す。
「……………櫻井君いるし。(撃沈)」
でもいくら何でも仕事中までは噛みついてこないハズ…!
僕は台本や飴、お菓子その他色々をバッグに詰め込み収録スタジオに向かった。
スタジオに着いて台本チェックをしていると櫻井君が隣に座った。
きたよ……!!
「おはようございます。宮田さん」
「お、おはよう。櫻井君」
「今日この後暇ですか?凄く美味しいお寿司屋さん見つけたんです」
「お寿司!?
(狽ヘっ)あ…ごめん、ちょっと用事が…」
「俺の奢りですよ?」
「え、奢り!?
(狽ヘっ)違うよ、そういう事じゃなくて!本当に用事があるんだってば!」
危ない、危ない。櫻井君の巧妙な罠に騙される所だった!
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