月夜の露
□-想い-
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「じゃあ櫻井君、これで」
「はい、お疲れ様でした!今日は本当に有り難うございます。」
「お疲れ様。…何か君とは長い付き合いになるような気がする。同じ事務所だしね! じゃあね!」
あれから俺は宮田さんに話しを聞いてもらっていた。他の人には打ち明けられない悩みや不安…俺は勇気を出して喋った。
宮田さんは真剣に俺の話しを聞いてくれて今日喋った事も「僕の胸に閉まっておくから…」と言ってくれた。
宮田さんに励まされ俺はこれからも頑張ろう!と誓った夜だった。
それから暫くして、レギュラー番組に宮田さんと俺が選ばれた。俺は凄く嬉しかった。暫くは宮田さんと会えるのだから…
久しぶりに宮田さんに会える!俺は何回も台本を読んで当日に備えた。
「あっ!櫻井君だ!
同じ番組に選ばれるなんて僕も嬉しいよ」
「俺の方こそ…。嬉しい反面、プレッシャーが…」
「緊張するのはしょうがないけど…変に肩に力は入れない方がいいよ。今日から頑張ろうね」
「っ…はいっ!!」
宮田さんは他の出演者に挨拶に行ってしまった。楽しそうに話す宮田さん。俺の時とは違う笑顔や会話…。
俺は知らず知らずの内に嫉妬していた