*short novel*

□Happy birthday !!
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10月25日

あと4日

「うーん、どうしたらいいんだろう。」


カガリは、頭をひねっていた。


すると、そこにアスランがやってきた。


「どうしたんだ?カガリ。」


「いや、実はな……って、…アスラン!!」


カガリは、アスランがいることに心底驚いているようだった。


「どうした?」


「い、いや、なんでもない!!」


カガリのその慌てた様子から、アスランは何かあったのではないかと思い『何かあるんなら相談に乗るけど』と言ったが、『なんでもない』と断られてしまった。


カガリはその時、内心すごく焦っていた。


「危なかったー。危うくばれるところだった。」

とため息をついていた。


そう、4日後は、10月29日。アスランの誕生日なのだ。


カガリは、そのためにプレゼントは何をあげようか迷っていた。


*********


次の日、カガリは、キラとラクスに相談に来ていた。


「アスランに何をあげるかですか?」


「うん。ラクスなら元婚約者だったんだし、毎年あげたんだろ?」


「そうですね。あげましたけど、カガリさんがくれるものなら何でも嬉しいと思いますわ。」


「僕もそう思うな。」


「アスランって、小さい頃から何か特に欲しいものとかあるわけじゃないんだけど、くれればなんでも嬉しそうにしてるよ。」


「要は気持ちの問題だね。」


「気持ちの問題………か。」


「ところで、キラとラクスは、アスランに何をあげるんだ?」


「ああ、それはね、当日までのお楽しみ。ちなみに僕は、ラクスと同じプレゼントなんだ。」


「え、そうなのか?」


「うん、だって、ひとつしかないものを二人ともそれぞれあげようなんてできないじゃない?」


「それはそうだけど、ちょっとずるいな。」

その言葉の中に含みがあることに気付かずにカガリは少し頬を膨らませていた。



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