企画物
□番外編『誕生日』
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「ねぇ、みんなの誕生日っていつ?」
トレイルモンに乗っていた時、唐突に華が言った。
「誕生日?」
「なんだよいきなり」
「だって、みんなで旅してるのに相手の事、あまり知ってないじゃない。だから、まず、誕生日はいつかなぁと思って」
確かに彼女の言う通り、汰斗達はデジタルワールドに来て、それなりに一緒にいるが相手の事はあまり知っていない。
六人が知っているのは、汰斗に妹がいる事と悠輝と健一が従兄弟と言うことだけだ。
「私は、9月15日よ。汰斗は?」
「オレ?オレは、12月の4日」
「あら、私より年下じゃない」
「今は同じ10歳だろ!!」
といつものように口喧嘩をする汰斗と華。最初は止めていたが、すぐに止めるので無視。
「オレは6月7日!」
「あっ」
良輔の言葉に何故か反応した健一。
「なんだ?声を上げて」
「僕も同じ6月生まれ。6月23日」
「へぇー」
「ボクは、7月14だよ!」
「と言うことは、つい最近誕生日だったのか」
「あと名前に『夏』が入ってるものね」
やっぱり、すぐに口喧嘩を止めた汰斗と華が入ってきた。これで華、汰斗、良輔、健一、夏樹の誕生日は、分かった。残るは―
「悠輝!お前の誕生日は、いつだ!?」
唯一、会話に入ってきてない悠輝だけだった。
汰斗は、ぐいっと近づく。
「なんで近づくんだよ…」
「いいから、言え!」
強引に聞かないと言わなさそうである。だが、それは意外な所から聞けた。
「悠輝って、1月生まれだったよね」
「なっ!?」
「ナイス健一!」
健一が言ってしまった。それで畳み掛ける。
「何日?」
「…22」
「よっしゃ!オレより年下いた!」
「今は、同じ歳だろ!!」
悠輝の言葉は、さっきも聞いた言葉ですね。
そして、今度は汰斗と悠輝が口喧嘩になった。
こっちの方が喧嘩する倍率が高く、さらにしばらくお互いに口を聞かないので、四人はやれやれと思いながら、止めに入る。
END.
オマケ
「テリアモンには、誕生日とかないのか?」
「えー?知らなーい。大抵のデジモンは、知らないんじゃない?」
「ふぅん…」