企画物

□番外編『誕生日』
1ページ/2ページ




「ねぇ、みんなの誕生日っていつ?」




トレイルモンに乗っていた時、唐突に華が言った。




「誕生日?」


「なんだよいきなり」


「だって、みんなで旅してるのに相手の事、あまり知ってないじゃない。だから、まず、誕生日はいつかなぁと思って」




確かに彼女の言う通り、汰斗達はデジタルワールドに来て、それなりに一緒にいるが相手の事はあまり知っていない。


六人が知っているのは、汰斗に妹がいる事と悠輝と健一が従兄弟と言うことだけだ。




「私は、9月15日よ。汰斗は?」


「オレ?オレは、12月の4日」


「あら、私より年下じゃない」


「今は同じ10歳だろ!!」




といつものように口喧嘩をする汰斗と華。最初は止めていたが、すぐに止めるので無視。




「オレは6月7日!」


「あっ」




良輔の言葉に何故か反応した健一。




「なんだ?声を上げて」


「僕も同じ6月生まれ。6月23日」


「へぇー」


「ボクは、7月14だよ!」


「と言うことは、つい最近誕生日だったのか」


「あと名前に『夏』が入ってるものね」




やっぱり、すぐに口喧嘩を止めた汰斗と華が入ってきた。これで華、汰斗、良輔、健一、夏樹の誕生日は、分かった。残るは―




「悠輝!お前の誕生日は、いつだ!?」





唯一、会話に入ってきてない悠輝だけだった。
汰斗は、ぐいっと近づく。




「なんで近づくんだよ…」


「いいから、言え!」




強引に聞かないと言わなさそうである。だが、それは意外な所から聞けた。




「悠輝って、1月生まれだったよね」


「なっ!?」


「ナイス健一!」




健一が言ってしまった。それで畳み掛ける。




「何日?」


「…22」


「よっしゃ!オレより年下いた!」


「今は、同じ歳だろ!!」




悠輝の言葉は、さっきも聞いた言葉ですね。

そして、今度は汰斗と悠輝が口喧嘩になった。

こっちの方が喧嘩する倍率が高く、さらにしばらくお互いに口を聞かないので、四人はやれやれと思いながら、止めに入る。





END.




オマケ




「テリアモンには、誕生日とかないのか?」


「えー?知らなーい。大抵のデジモンは、知らないんじゃない?」


「ふぅん…」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ