夏組
□Strawberry
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誕生日おめでとう、って言ってプレゼント渡す。それだけ、それだけなのになんでこんなに緊張するの…。
1週間前に梓君を好き、って自覚してタイミングがいいのか悪いのか今日が梓君の誕生日…。前に誕生日の話してた時に「先輩がケーキ作ってくれたら嬉しいです」って言ってたの思い出して、錫也に教わって作ったケーキを持つ手が震える。
自覚する前なら何も考えないでおめでとう、って言えたのに……こんなに悩んで馬鹿みたいだ。
「あ、先輩!」
「ほぎゃあああ!」
「え、なんですか今の…。」
「ななななんでもない!」
いつからいたんだろう梓君。とりあえず、せっかく二人っきりだしプレゼント渡すチャンスだよね!
「あ、あのね、あずっ…たん…。」
「え、あずタン?」
どうしよう緊張して口が上手く回らない。あずタンって何なの私…。
梓君誕生日おめでとう、って、それを言うだけでいいのに…。頑張れ私!
「あのっ、誕生日おめでとう…。」
「あ、覚えててくれたんですね!ありがとうございます。」
嬉しそうにお礼を言ってくれた梓君に少しだけ気が楽になった。
にこにこ笑ってる梓君に私の方が嬉しくなって思わずにやけそうになった。まずい耐えないと…。
「先輩?」
「きゃっ!」
必死で顔を保とうとしてたらいつの間にか近づいていた梓君が顔を覗き込んできた。ち、近いよ梓君!
「あ、あのね、それでこれ…。」
「え?」
「プレゼントにケーキを焼いたんだけど、その、貰ってくれる…?」
「ほんとですか?わぁ、ありがとうございます!」
最上級、そう言っても過言じゃないような笑顔で返してくれた梓君。大事そうにケーキが入った箱を抱きしめてくれた。おいしいかどうかは自信ないけど、喜んでくれたみたいでよかった。梓君が笑ってくれただけで私幸せだ。
とにかくケーキを渡せた事に安心して「じゃあまた部活で」って言って去ろうとした私の腕を掴んで梓君が引き止めた。
「どうしたの?」
「誕生日プレゼント、先輩ごと貰っちゃってもいいですよね!」
ケーキにのせた苺みたいに
(先輩、顔真っ赤ですよ?)(梓君…私の事貰ってくれるの…?)(…それ以上可愛い顔すると押し倒しますよ)(梓君になら嫌じゃないよ?)(あー、もう!先輩はいったい僕をどうしたいんですか?!)
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梓はぴばー^^
梓可愛いよ梓大好き!
これからも素敵なぱっつんでいてね!