夏組

□sugar × boy
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甘いものが好きです。ケーキとかパフェとかクレープとか、作った人は天才だと思う。
甘いミルクティーと一緒に甘いスイーツを食べるのが至福の時です。
しかも甘いものって、疲労回復する力もあるんだよ。こんな素晴らしいものと出会わせてくれた神様に感謝します。



毎週金曜日。「今週もお疲れ様、私」という意味を込めてお気に入りのケーキ屋さんに足を運んでいる。もう2年近く通いつめてるお店だから、店員さんとはすっかり顔なじみで、たまにサービスしてくれる。
ここのケーキはどれも本当においしくて、毎週何を食べようか迷う。

「今日はどうしようかなー?」

ショーウインドーに並んでいるケーキ達を見ながらじっくり考える。
お、新商品出てるや!すっごいおいしそうだし今日はこれにしよう。

「すみません、「クリームたっぷりラズベリーのタルト下さい。」

え?

私が頼もうと思ってたものが私じゃない人の声で注文されて、驚いて顔をあげたら、隣にかっこいい男の子が立っていた。

「あ、私も同じやつ下さい。」

とりあえず自分も注文を済ませて、もう一度彼と目を合わせた。
なんだか気まずくて、このまま席で待ってようかなとか考えてる時に、彼が口を開いた。

「お前、よく一人でここのケーキ食べてるよな?」

「え、なんで知って…、」

「俺もよく、いや、たまにこの店に来るんだが、よくお前が一人でケーキを食べてるのを見かける。
それで、その、初対面の奴にこんなこと言うのも変なのだが…、」

少し下を向きながら目線を泳がせてもごもごする彼。え、何、もしかして少女漫画みたいな展開ですか?私告白された事とかないんだけどどうすればいいんだろう…。

「俺と…その…、
一緒にケーキを食べてくれないか?」

「……え?」

彼の話をまとめると、彼も私と同じ様に毎週この店にケーキを求めて通っているらしい。もう常連さんだけれどやっぱり男一人でこういう店に入るのは恥ずかしいらしく、だからいつも一人で店にいる私に声をかけた、と。

…告白されるかもしれないとか考えてた10秒前の自分がいやに恥ずかしくなった。
どうしたらいいか分からなくて黙り込んでしまった私に、駄目か?と言う様な表情で彼が伺っている。
男の子は苦手だったはず、なのに。なんでかな、なんか凄く、ドキドキする。
気付いたら口が勝手に返事をしていた。

「い、一緒に、食べましょうか?」

「…!ああ、ありがとう。」

こうして私と彼、宮地君の不思議な関係が成立した。

sugar × boy

(こういうのなんていうんだろ?)(ケーキ仲間…とかじゃないか?)(そっか。よろしくね!ケーキ仲間の宮地君!)(ああ、頼む。)



−−−−−−−−−−−
多分続く。
ここから恋にする、したい。
お菓子より甘いものが欲しいんだよ私は∀←




 

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