幽☆遊☆白書〜2ND STAGE〜

□大会編01
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――第二回魔界統一トーナメント予選の抽選が開始された。



魔界統一トーナメントの予選は、前大会と同じく超巨大植物億年樹の上で行われる。



大会に参加した出場者は、128ブロックに分けられる。前回は、出場者の首にリングがつけられそれぞれがそれを奪い合うルールを採用していたが今回は、戦闘不能もしくは、降参することによって失格になるというルールに変更され最後の一人になるまで闘い続けるバトルロワイアル方式となった。



出場選手達が次々と抽選を引いていくなか128ブロック中で唯一71ブロックで波乱が起きた。



「お〜〜!!マジか!!?予選からいきなりかよ」



「前の大会で黄泉対修羅の親子対決という予選からの波乱があったが今回もかよ!!」



なんと北神と奇淋が同じブロックで闘う事になったのだ。



チラッ



北神(・・・)



奇淋(・・・)



互いに見つめ合う二人。



北神「魔道本家奇淋か」


奇淋「かって雷禅の下でNo.2だった男・北神。面白そうだな」



ポン



幽助が北神の肩に手を置いた。



幽助「いきなり予選から強敵だな北神」



北神「ええ。まさかいきなり奇淋と予選から闘う事になるとは、思いませんでしたよ」



幽助「あいつに勝てそうか?」



北神「やってみないとわかりませんがちょっと厳しいかも知れませんね」



幽助「あいつは、躯の所で飛影が来るまでNo.2だった男だよな」



北神「そうですね。幽助さん、蔵馬、飛影が魔界に来てそれぞれの国のNo.2につくまでは、私が雷禅軍の奇淋が躯軍、そして今は亡き鯱が黄泉軍のNo.2で長年争ってきました。奇淋は、我々三人の中でも頭一つ抜き出ていた存在でした」



幽助「奴は、前の大会で親父の仲間の電鳳と闘って負けたけどけっこう善戦していたんだよな」



北神「はい。かなり強いです。この三年間でどこまで強くなっているかわかりません。ですが勝敗を考えず試合では、私の全てを出し尽くして闘うまでです」



(ニッ)
幽助「負けるなよ」



(ニコッ)
北神「ええ」



樹里「これで全ての予選の抽選会が終了しました。解説席の小兎さん」



小兎「はい、こちら解説の小兎です。樹里さん本当に苦労様でした。予選の抽選会が終了しましたのでそれでは、今大会の注目の選手の紹介をしていきます」



小兎「まずは、前回の覇者で現在の魔界の王・そして今大会の主催者でもある煙鬼選手は、94ブロックです。優勝候補の筆頭です。前大会では、準々決勝で優勝候補の躯選手を倒しそして決勝では、才蔵選手を倒して見事に大会を制覇しました。今大会では、二連覇の期待がかかっています」



煙鬼「やれやれ二連覇か。勝つのは、いいが王の仕事は、大変だからな」



小兎「13ブロックには、躯選手。その恐ろしい程の強さは、魔界の三大勢力として君臨していた頃と変わらず魔界最強クラスの実力は、健在です。今大会で優勝候補の一人です」



躯「フッ、最強クラスか」



小兎「続いて6ブロックには、躯選手と並ぶ三大勢力の一角でありました黄泉選手。彼もまた優勝候補です。前大会で浦飯選手と60時間に渡る大会最長のに及ぶ時間を闘いました。今回も、もちろん優勝を狙って来ることでしょう」



黄泉「無論だ」



小兎「続いて前大会の決勝で煙鬼選手と激戦を繰り広げ惜しくも準優勝者となりました才蔵選手は、22ブロックです。攻守のバランスがとれ完成された力で優勝を狙います」



(ニャッ)
才蔵「攻守のバランスか。確かにそうだな」



小兎「続いて孤光選手が62ブロック。前大会の三回戦で北神選手そして四回戦で優勝候補の黄泉選手を倒し会場に衝撃を走らせました。魔界で最速と言われるスピードで優勝を狙います。ちなみに煙鬼選手の奥様でもあり女性選手で唯一の人妻でもあります」



孤光「唯一の人妻って言われるとなんか年を取っているように聞こえて嫌だね〜」



小兎の紹介が続く中、幽助達の紹介になった。



小兎「続きまして36ブロックは、浦飯選手。前大会の主催者でこの大会の元々の発案者でもあります。前大会の黄泉選手との熱い闘いは、手に汗を握る程でした。今大会では、どこまで勝ち進むか未知の存在です」


幽助「どこまで勝ち進むか・・・もちろん優勝までだぜ」



小兎「元黄泉軍・軍事総長でありNo.2でもあった蔵馬選手は、38ブロック。優しげな外見とは、裏腹に非常に抗戦的であり尚且、冷静沈着な面を合わせ持っています」



(ニコッ)
蔵馬「まあ、間違ってはいないな」



小兎「そして85ブロックには、飛影選手。元躯軍77人の直属の戦士の中で最強の妖怪。第三の目である邪眼を使ってパトロールでも多いに活躍していました。この大会で間違いなく上位に食い込むと思われます」



飛影「全くくだらんことをしていないでさっさと予選を始めやがれ」



小兎「そして93ブロックには、今大会で唯一人の人間である桑原選手。主催者の煙鬼選手の特別な計らいで人間でありながら大会に参加。最強クラスの妖怪達が集まる中で人間としてどこまで闘えるか見物です」



(ニャッ)
桑原「へへ。修行の成果を見せてやるぜ」



小兎「北神選手と魔道本家奇淋選手は、国は、違いますが長年の間、No.2同士として凌ぎを削りあってきた敵同士。 その二人が71ブロックで予選から激突します。一番注目を集めているブロックです」



北神「いきなり全力でいくしかないな」



奇淋「長年に渡って決着がつかずじまいだったからな。決着をつけるいい機会だ。存分に闘わせてもらうぞ」



それから暫く小兎による選手紹介が続けられた。



―10分後



小兎「以上を持ちまして紹介を終わります。そして今から予選を開始致します」



――128ある億年樹の上にそれぞれブロック別に選手達が振り分けられ予選の開始の合図を待っている。



予選は、128全てのブロックが同時に行われる。
この大会の為に128の億年樹がこの場に移植されたのだった



幽助「よっしゃぁぁ!!行くぜ」



ガシッ



幽助は、両手の拳同士をぶつけて気合いを入れた。



上空から審判の女性が会場全土を見回した。



審判「はじめ!」



審判の声が会場全土に響き渡る。ついに魔界統一トーナメントの予選が開始された。



――36ブロック



ダッ



幽助「オラァァ!!!」



ビューン!!



(!!)



バキッ!!



「ぐわぁぁ」



ドシャッ!!



幽助は、素早く一歩前に踏み出すとそばにいた妖怪を一撃で倒した。



「うらぁぁ!!」



ビューン!!



幽助の背後から別の妖怪が襲いかかってきた。



ガシッ



幽助は、左手の肘で相手の攻撃を受け止めた。



幽助「甘えーぜ」



ビューン!!



ドゴォォォ!!



幽助の右のストレートが相手の腹部に直撃した。



「ゲフッ!」



ドシャッ



妖怪は、その場に崩れ落ちた。



(ニャッ)
幽助「どんどんいくぜ」



――93ブロック



「人間風情が大会に参加してんじゃねー!!」



ビューン!!



桑原「おっと」



シュッ!!



桑原は、敵の放ったストレートをかわした。



バッ!!



ジジジ・・・



桑原「霊剣!!!」



ビューン!!



ズバッ!!!



「ぐわっ!」



ドサッ



桑原「これで一人。どんどんぶっ倒してやる」



ダッダッダ



桑原「うぉぉぉ!!!」



桑原は、妖怪達に向かって走っていった。



――38ブロック



「ハァッ!」



「うらぁぁ!!」



ビューン!!



二人の妖怪が左右から同時に蔵馬にパンチを放った。



蔵馬「風華円舞陣」



ヒュゥゥゥ・・・



ズバッ!ズバッ!ズバッ!


研ぎ澄まされた花びらによって蔵馬に向かって行く妖怪達は、次々と斬り裂かれ倒れていく。



「ぐわぁぁぁ!!」



「ぐぉぉぉ!!!」



ドサッ!ドサッ!



蔵馬「俺に近づくと危険だよ」



――85ブロック



「死ぬや!!」



ダッ!



妖怪は、飛影に向かって走ってきた。



飛影「雑魚が」



コツコツコツ



飛影は、ゆっくりと歩いて妖怪に向かっていった。



カチャ



ビューン!!



ズバッ!!



「ぐわ!」



ドシャッ



妖怪は、飛影によって腹部を剣によって斬られていた。



コツコツコツ



飛影は、ゆっくり歩きながら次の相手に向かっていった。



飛影「さっさと歯応えのある奴とやりたいとこだな」



――41ブロック



酎「オラァ!!」



ビューン!



バキッ!!!



「うわぁぁ」



ドシャッ!!



(ニッ)
酎「楽勝!!」



――66ブロック



鈴駒「魔妖妖」



シュルルルル



鈴駒の右手から妖気を込めたヨーヨーが前方の敵に向かって行く。



ドガッ!!



「うっ!!」



ドシャッ



(ニコッ)
鈴駒「今回は、流石ちゃんが出ていないから気が楽だわ」



――2ブロック



ダッダッダッ



五人の妖怪が一斉に鈴木に襲いかかる。



(ニャッ)
鈴木「久しぶりに見せてやるか」



バッ



鈴木は、意味のないポーズを決めた。



鈴木「レインボーサイクロン」



ドーン!!



「うわぁぁぁ」



ドガァァン!!!



鈴木が波長を変えた七色のレインボーサイクロンによって五人の妖怪が一瞬で倒された。



――3ブロック



鈴木のすぐ隣の3ブロックでは、凍矢が闘っていた。


(ニコッ)
凍矢「鈴木の奴、どうやらレインボーサイクロンを使ったようだな。相変わらず派手な奴だ」



「おりゃぁぁぁ」



ビューン



妖怪の一人が凍矢にパンチを放つ。



シュッ!



凍矢は、素早くかわした。


凍矢「ハァッ!」



ビュッ!



ドガッ!!



「ぐわぁぁ」



ドシャッ



凍矢が蹴りを放ち前方の敵を倒した。



凍矢「面倒だ。鈴木に負けずに俺も使ってやるか」



バッ



シュゥゥゥ



凍矢は、左手の手の平に凍気の塊を集めて口元に持って来た。



凍矢「魔笛三弾射」



フー



ドドドド・・・!!



凍矢が凍気の塊を吹くと辺り一面にいる妖怪達に向かって高速のスピードで放たれた。



ドガ!



ドゴ!



「がはっ!」



ドサッ!ドサッ!



次々と妖怪達は、倒されていった。



(ニコッ)
凍矢「陣達も上手くやっているかな」



――111ブロック



陣「修羅旋風拳」



竜巻を帯びた修羅の右手で相手を殴りつける。



バキッ



ドサッ



(ニコッ)
陣「早く幽助と闘いてーな」



――70ブロック



バッ!!



死々若丸は、高く飛び上がり魔哭鳴斬剣を振りかざし目の前にいる妖怪に思いっきり斬りつけた。



死々若丸「爆吐髑蝕葬」



ドガァァァァァァ!!



「ぐわぁぁ」



ドシャッ


相手を倒した、死々若丸の技によって地面は、大きく破裂した。そして技により現れた怨霊が近くにいた妖怪達に向かっていった。



「なんだ、こ、こいつらは」



ヒュゥゥゥ・・・



「うわぁぁぁ!!」



辺りにいた妖怪達は、怨霊によって倒されていった。


死々若丸「ふう〜」



チラッ



死々若丸は、隣の71ブロックを見た。



死々若丸「北神。前の大会での借りをお前に返さねばならない。奇淋に勝てよ。お前は、俺が倒す」



――71ブロック



北神と奇淋を残して全ての妖怪は、倒されていた。
そして二人は、お互いを見つめ合っていた。



北神vs奇淋



予選最大の闘いが今始まろとしていた。



続く
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