幽☆遊☆白書〜2ND STAGE〜

□大会編01
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――魔界統一トーナメントの一回戦、Aブロックの修羅vs鈴駒の闘いは続く。


鈴駒は修羅の防御壁の攻略方を探す為に修羅に接近して激しい攻撃を続けていた。



鈴駒「これでどうだー!」


ビューン!!



鈴駒は強烈なパンチを修羅の顔面を狙って放つ。



ピキーン



ガッ



鈴駒「くそっ!」



修羅が張る防御壁によって鈴駒の攻撃が阻まれる。



修羅は鈴駒に手をださずにひたすら鈴駒の激しい攻撃を防御壁で防いでいたのだった。



修羅「残念でしたー」



修羅は舌を出して鈴駒を馬鹿にする。



(ムカッ)
鈴駒「こんにゃろー」



クルッ



ブーン!!



鈴駒は修羅の顔面に回し蹴りをくらわす。



修羅「それも無駄だよ」



ピキーン



ガッ!



またもや鈴駒の攻撃が防御壁に阻まれる。



鈴駒「くそ〜っ!さっきから何度も何度も攻撃しているのに全く通用しないぞ」


修羅「防御壁は最強だもんね。無駄だということがいい加減分かっただろ?」



鈴駒「修羅、お前は攻撃してこないのかよ!」



修羅「そうだね、そろそろ飽けてきたし僕も攻撃させてもらうよ」



ブォーン!!



鈴駒(!)



修羅の姿が一瞬で鈴駒の前から消え去る。



鈴駒「ど、どこだ!?」



ブォーン!



修羅が鈴駒の頭上に現れる。



修羅「バーカ、こっちだよ〜」



ビュッ!



修羅は強烈な蹴りを鈴駒の顔面に放つ。



バキッ!!!



鈴駒「ぐわっ!!」



ヒューー



ドシャッ!!!



修羅に蹴り飛ばされる鈴駒。



ググッ



鈴駒はゆっくりと立ち上がる。



鈴駒「何故だ?今のは全く修羅の動きが見えなかった!?」



修羅「ハハハ!行くよー」



ズキューン!!!!!!!


修羅は高速のスピードで一気に鈴駒の懐に入り込む。


鈴駒「は、早い!?」



修羅「ヤァー!」



ビューン!!



バゴォォォォ!!



鈴駒の顎に修羅の一撃が入る。



鈴駒「ぐっ!」



グラッ



修羅の一撃で鈴駒の足がぐらつく。



修羅「もう一発」



ビュッ!!



修羅は鈴駒の肩を狙って蹴りを放つ。



バキィィィ!



鈴駒「うっ」



ズザザザ・・・



鈴駒は修羅の蹴りの衝撃で後ずさる。



鈴駒「最初の肉弾戦の時よりも修羅の攻撃力もスピードも格段に上がっている・・・これが本気になった修羅の力か!?」



修羅「僕が本気になったら動きについてこれないみたいだね。サービスで肉弾戦は防御壁なしで闘おうか?」



修羅は無邪気な顔でイダズラをする子供のような表情を鈴駒に見せる。



(カチン)
鈴駒「おいらを舐めるなァァァァ!!」



ズキューン



鈴駒は怒りにまかせて修羅に向かって行った。



ビューン!



鈴駒はパンチを修羅に放つ。



シュッ



修羅は素早く動き攻撃をかわす。



修羅「ヤァァァァ!」



ビューーーン!!!!



修羅は攻撃をかわすと同時に鋭いパンチを鈴駒の腹部に放つ。



バゴォォォォ!!



鈴駒の腹部にまともに修羅の一撃が入る。



鈴駒「ゲフッ・・・」



修羅「おまけだよ」



クルッ



ブーン!!!!!



修羅は鈴駒に一撃を入れて直ぐに身体を回数させ強烈な回し蹴りを放った。



バキィィ!!!



鈴駒「うわァァァ!!!」


ヒューーーー!!!!



ガッ!



ドシャッ



激しく地面に鈴駒は叩きつけられた。



ググ・・・



鈴駒はなんとか起き上がる。



鈴駒「ハァハァハァ・・・」


修羅「大丈夫?かなりきつそうだよ」



鈴駒「まだだ・・・」



ズキューン



鈴駒は力を振り絞って高速のスピードで修羅に向かっていった。



ビューン!



修羅の顔面を狙ってパンチを鈴駒は放つ。



パシッ



修羅は鈴駒のパンチを右手で軽く受け止める。



鈴駒(!?)



(ニッ)
修羅「魔円咬と僕の攻撃によるダメージでスピードが随分と落ちてきているよ。別に落ちていなくても本気を出した僕なら攻撃を受け止めるのは簡単だ」



鈴駒「ぐ・・・」



修羅「お互いが本気になって闘ってみたらの力の差が随分と出てきたようだね」


スッ



修羅は左手を鈴駒の顔に向けた。



修羅「ハッ!」



ドーン!!!



修羅が衝撃波を鈴駒に向けて放った。



鈴駒「うわァァァー」



ヒューー



ドガッ!!!!!



鈴駒は修羅の衝撃波で岩壁に叩きつけられる。



修羅「でも初戦から僕に防御壁を使わせたのは凄いと思うよ。パパの言う通り舐めてかかれる相手ではなかった」



鈴駒(強い・・・)



――選手達の休憩場



酎「修羅の奴、マジで強いぜ・・・鈴駒がやばい」



陣「さっきまでは修羅と互角に闘ってたのになー」



凍矢「修羅が防御壁を出していざ本気になると二人の間の実力の差が段々と表面化されてきたみたいだ」



酎「鈴駒、負けるな」



――Aブロック



ザン



鈴駒はヨーヨーを使う態勢に入る。



鈴駒(今までの肉弾戦で唯一分かったことは防御壁は常時張られてはいないことだけ・・・おいらの普通の攻撃では修羅に勝てない)



修羅「ヨーヨーをまた出したな」



鈴駒「修羅!行くぞー」



ビュー



鈴駒は左手の四個のヨーヨーを修羅に向けて放った。


シュゴー!!



鈴駒のヨーヨーは回転し始める。



鈴駒「魔妖妖ォォォォ」



グォォォォォ!!



修羅に向かって鈴駒のヨーヨーが飛んで行く。



鈴駒「くらえェェェ!!」


クイッ



鈴駒はヨーヨーと繋がる指で糸を操作し四個のヨーヨーを別々の動きに変化させた。



グォォォォォ!!



ガガガ!!!



鈴駒のヨーヨーの一つが真っ直ぐに動き、二つのヨーヨが上に高く上がり上空から下に向かって動き、最後の一つが地面を削りながら動いてそれぞれが修羅に向かって行く。



修羅「ヨーヨーに色々と変化をつけてもパパ直伝の防御壁は最強だよ」



グォォォォォ!!



ガガガ!!!



修羅に鈴駒のヨーヨーが近づく。



クィ



鈴駒は指でヨーヨを操作し同時に攻撃させた。



ピキーン



修羅は身体にヨーヨーが直撃する寸前に防御壁を張った。



ガッ!



鈴駒のヨーヨーは修羅の防御壁によって攻撃を遮られしまった。



鈴駒「くそォォ!!」



チラッ



修羅は弾いた鈴駒のヨーヨーを見た。



シュルルル



鈴駒は防御壁に弾かれたヨーヨーを手元に戻すべく糸を巻き始めた。



(ニッ)
修羅「ヨーヨーを破壊しちゃおうかな〜」



ズキューン!!



修羅は鈴駒の手元に戻ろうとするヨーヨーに高速のスピードで向かって行った。


鈴駒「なっ!?」



修羅はまずは真っ直ぐに飛んで来たヨーヨーに追いつく。



修羅「ヤァァァァ!!」



ビュッ!



素早く蹴りを放つ。



グシャッ!!



修羅の蹴りでヨーヨーは粉々に破壊された。



鈴駒「お、おいらのヨーヨーが!?」



ズキューン!!!!!!!


修羅は一つ目のヨーヨーを破壊すると再び高速のスピードで動いた。



修羅「これで二つ目だ」



ビューン!!



修羅は次に地上から攻めてきたヨーヨーに素早く一撃をくらわす。



グシャッ!!



修羅のパンチで簡単に粉々になるヨーヨー。



修羅「ラスト」



バッ



修羅は素早くジャンプして最後の二つのヨーヨーの破壊に向かう。



鈴駒「修羅、後ろががら空きだぞ」



ビュー



鈴駒は右手の四個のヨーヨーで一斉に空中の修羅を後ろから攻撃した。



シュゴー!!



鈴駒の右手から放たれた四個のヨーヨーが回転し始めた。



修羅「えいっ!」



ビューン!!ビューン!!


修羅は空中で素早く連続パンチを放つ。



グシャッ!!グシャッ!!


鈴駒の二つのヨーヨーは修羅の蹴りで同時に粉々に砕け散った。



修羅「よしっ!」



グォォォォォ!!



ヨーヨーを破壊した修羅に鈴駒の放った四個のヨーヨーが背後に迫る。



鈴駒「もらったぞ」



修羅(後ろからか)



クルッ



修羅は素早く振り向く。



修羅「いいタイミングだったけど甘いよ」



ピキーン



修羅は直撃寸前に防御壁を張った。



ガッ!



鈴駒の右手から放った四個のヨーヨーは防御壁の前に弾かれてしまった。



鈴駒「あのタイミングでも防御壁を張れるのかよ!?」



鈴駒は修羅の防御壁の凄さに驚きを隠せなかった。



修羅「ついでにこれも破壊しとくか」



鈴駒「まずい!戻さないと」



シュルルル



鈴駒は右手から放った四個のヨーヨーの糸を巻いてを直ぐに戻そうとした。



修羅「もう遅いよ」



クルッ



ブーン!!



修羅は空中で身体を回転させて回し蹴りを放つ。



グシャァァァ!!!



一ヶ所に集中していた為に四個のヨーヨーが修羅の回し蹴り一発で粉々になった。



シュタッ



修羅は地面に着地した。



(ニコッ)
修羅「これで破壊完了」



鈴駒(防御壁がここまで凄いとは・・・幽助は黄泉と闘った時にあの防御壁を前にして黄泉をどうやって攻撃していたんだ?)



――選手達の休憩場



桑原「おいおいおい!鈴駒のヨーヨーが全て破壊されちまったぞ」



蔵馬「まずいな・・・あれでは鈴駒は手足をもがれたようなものだ」



幽助「修羅の奴は完璧に防御壁を使いこなしているな」



蔵馬「ああ、あの防御壁は無詠唱で張ることが出来る為に今の鈴駒では修羅を倒す手だてがない」



桑原「浦飯、おめーは黄泉と闘った時はあの防御壁をどうしたんだ?なんか弱点でもあったのかよー」



幽助「あれには弱点なんかねーぞ。物理的な攻撃はマジでうけつけねーからあれは本当に最強だぜ」



桑原「だったらおめーはどうやってあのずっと張られている防御壁を攻略して黄泉を攻撃していたんだ?」


幽助「桑原、あの防御壁は比羅のフィールドのように常に張られているわけではないぜ」



桑原「そうなのか?」



幽助「ああ、あの防御壁は一回攻撃を防ぐ度に消えるからな。無詠唱だから見た感じでは常に張られているように見えるが」



桑原「そうだったんか、俺には全く分からなかったぜ」



幽助「簡単な話し、あいつが防御壁を張るより早く攻撃をするか、防御壁が消えると同時のタイミングで次の攻撃を当てるしかない」


桑原「おいおい、簡単な話しって・・・」



幽助「それしかあの防御壁は破れねーよ」



幽助はそう言うとスクリーンに映る修羅と鈴駒に目を向けた。



――Aブロック



鈴駒(あ〜、流石ちゃんを追いかけてないで幽助の試合をちゃんと見ていれば良かった)



修羅(?)



鈴駒「こうなったらおいらの新技を見せてやる」

(修羅の通用するかわからないけどヨーヨーを壊された今、修羅を倒す方法はもうこれしかない)



修羅「新技?」



鈴駒「ああ」



クルッ



ズキューン!!



鈴駒は修羅に背中を向けると反対方向に高速のスピードで駆け出した。



修羅「どこに行くんだ!?」



鈴駒は闘場内に設置されている森に向かって走っていた。



修羅「あいつの新技って逃げる技なの?」



修羅は突然の鈴駒の行動に呆然としていた。



修羅「あっ!?逃げるなー!!」



ズキューン!



修羅は我にかえると鈴駒の後を追いかけた。



鈴駒の新技とは一体?チビッコ対決はいよいよ最終局面を迎えようとしていた。


続く
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